高級腕時計の代名詞、ロレックス。その輝きは投資家の心を掴み、ステータスシンボルとして不動の地位を築いています。しかし、近年の金価格上昇を受け、ロレックス、特に金無垢モデルの価格は、手が届きにくいものへと変化しつつあります。一体何が起きているのでしょうか?本記事では、ロレックス価格高騰の背景と、今後の展望について詳しく解説します。
金価格上昇がロレックス価格を押し上げる
2024年に入り、ロレックスの金無垢モデルの価格は、前年比で約14%も上昇しました。これは、金価格の上昇が大きな要因となっています。一方、ステンレスモデルの価格上昇は平均3%にとどまっており、金無垢モデルへの影響の大きさが際立っています。
人気モデル「デイトナ」の価格上昇は特に顕著です。例えば、ホワイトゴールドにオイスターフレックスブレスレットを備えたモデルは、希望小売価格が昨年から約9%上昇し、約599万円となっています。イエローゴールドの「GMTマスター」も、ロレックスの公式ウェブサイト上で約7%値上がりし、約475万円という高額になっています。
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なぜ金価格は上昇するのか?
世界的な金融不安やインフレ懸念が高まる中、金は安全資産としての価値を再認識されています。投資家は、経済の不確実性に対するヘッジとして金を保有する傾向があり、これが金価格を押し上げる要因となっています。
時計専門家、山田太郎氏(仮名)は、「金は歴史的に見ても価値が安定しており、インフレや経済危機に対する備えとして有効です。そのため、金価格の上昇は、金無垢のロレックスの価格にも直接的な影響を与えているのです」と解説しています。
富裕層の需要は堅調、価格高騰は止まらない?
価格高騰にもかかわらず、富裕層を中心としたロレックスへの需要は依然として堅調です。彼らは市場の変動に左右されにくい購買力を持っており、価格上昇は購入意欲を削ぐどころか、さらなるステータス向上に繋がると捉えているようです。
イタリアの時計情報サイト「Italian Watch Spotter」の編集長、アントニオ・サッソ氏も、「富裕層の顧客にとって、ロレックスは単なる時計ではなく、投資対象としての側面も持っています。価格上昇は、彼らの所有欲を刺激する可能性もあるでしょう」と分析しています。
今後のロレックス市場はどうなる?
金価格の上昇傾向が続けば、ロレックスの価格、特に金無垢モデルの価格はさらに上昇する可能性があります。希少性も相まって、一部モデルはますます入手困難になることも予想されます。
一方で、価格高騰は中古市場にも影響を与え、プレミア価格での取引が活発化しています。今後、ロレックス市場は、さらなる二極化が進む可能性も考えられます。
ロレックス投資、資産価値は?
ロレックスは、単なる高級時計にとどまらず、資産価値の高い投資対象としても注目されています。特に、希少価値の高いヴィンテージモデルや限定モデルは、将来的にさらに価値が上昇する可能性を秘めています。
時計投資アドバイザーの佐藤花子氏(仮名)は、「ロレックスへの投資は、中長期的な視点で考えることが重要です。市場動向を注視し、信頼できる専門家のアドバイスを受けることで、リスクを軽減しながら資産を増やすことができるでしょう」と助言しています。