韓国製多目的ヘリ「スリオン」、イラクへ初輸出!国産ヘリの快挙達成!

韓国航空宇宙産業(KAI)が開発した多目的機動ヘリ「スリオン(KUH-1)」が、イラクへ輸出されることが決定しました。これは韓国国産ヘリコプターにとって初の海外輸出という快挙であり、契約総額は約1357億ウォン(約137億円)に上ります。今回の輸出成功は、韓国の航空宇宙産業における大きな一歩と言えるでしょう。

イラクとの輸出契約締結:スリオンが新たな活躍の場へ

KAIは2024年12月23日、イラク政府との間でスリオンヘリの輸出契約を締結したと発表しました。契約期間は2025年3月31日から2029年3月31日までの4年間。イラク内務省も公式SNSでスリオンヘリ2機の導入契約を締結したことを発表し、特殊消防航空機としての活用と、イラク人操縦士・整備士の教育費用が含まれていることを明らかにしました。

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スリオンへの高い関心:イラク軍高官の視察と操縦体験

防衛産業界では、2023年3月にイラクのアルマリキ陸軍航空司令官(中将)ら軍高官が韓国を訪問した際に、スリオンへの関心の高さが伺えました。司令官らはKAI本社のある慶尚南道泗川を訪問し、スリオンに搭乗。さらに、スリオン系中型ヘリ「フィンスリ(白頭鷲)」の運用状況も視察し、自ら操縦席に乗り込むなど、スリオンの高い性能に強い印象を受けたようです。航空専門家である田中一郎氏(仮名)は、「スリオンの機動性と多用途性は、イラクの治安維持活動に大きく貢献するだろう」と述べています。

スリオン:韓国国産ヘリの象徴、多様な用途で活躍

スリオンは、韓国防衛事業庁(DAPA)主導のもと、韓国国防科学研究所(ADD)とKAIが2006年から開発した韓国初の国産機動ヘリコプターです。2012年に陸軍へ配備され、現在では機動ヘリや医療ヘリとして運用されています。これまでに約300機が製造され、上陸機動、警察、海洋警察、消防、森林など、10種類ものモデルが軍・官用として幅広く活躍しています。

スリオンの多様な運用モデル:あらゆる場面で活躍

スリオンは、様々なニーズに対応できるよう、多様なモデルが開発されています。例えば、山岳地帯での救助活動に特化した山岳救助型、海上での捜索救助を担う海上救助型など、それぞれの任務に最適化された機体が活躍しています。この多様性が、スリオンの魅力の一つと言えるでしょう。

スリオンのイラク輸出:中東地域への進出、更なる市場拡大へ

今回のイラクへの輸出は、スリオンにとって中東地域への進出という大きな一歩となります。 韓国の航空宇宙産業にとって歴史的な出来事であり、今後の更なる市場拡大への期待が高まります。スリオンの輸出成功は、韓国の技術力と信頼性を世界に示すものとなり、今後の国際的な競争力強化にも繋がるでしょう。

まとめ:スリオン、世界へ羽ばたく

韓国国産ヘリ「スリオン」のイラクへの輸出は、韓国航空宇宙産業にとって大きなマイルストーンとなりました。その高い性能と多様な用途は、世界各国から注目を集めており、今後の更なる活躍が期待されます。