紅白歌合戦といえば、日本の年末を彩る国民的歌番組。2023年の第75回紅白歌合戦も様々な話題を提供してくれましたが、中でも視聴者の心に深く刻まれたのが、10回目の出場を果たした星野源さんのパフォーマンスでした。当初予定されていた楽曲「地獄でなぜ悪い」から「ばらばら」への変更劇、そして本番での硬い表情と15秒の沈黙…。今回は、その舞台裏に隠された星野さんの想いに迫ります。
曲目変更の波紋と沈黙の15秒
当初、紅白歌合戦で披露される予定だった「地獄でなぜ悪い」は、2013年に公開された園子温監督の同名映画の主題歌。しかし、園監督の性加害疑惑が報じられたことを受け、NHKには批判が殺到。結果的に、星野さんは楽曲を「ばらばら」に変更することを決断しました。
紅白本番での星野さんは、終始硬い表情。歌唱前には15秒もの沈黙がありました。この沈黙は、様々な憶測を呼びました。一部の視聴者からは、次回以降の紅白出場辞退を懸念する声も上がったほどです。音楽業界関係者の中には、この沈黙と歌詞の変更を、アーティストとしての表現の自由を奪われたことへの静かな抗議だと捉える人もいるようです。
alt="星野源さんがギターを弾きながら歌っている写真"
NHKの責任と星野源の苦悩
今回の騒動の発端は、NHK側が「地獄でなぜ悪い」を星野さんに熱烈オファーしたことでした。NHKの判断によって星野さんは理不尽な批判にさらされ、公式コメントを発表する事態に追い込まれました。結果的にNHKは一部の批判に屈し、星野さんを守りきれなかったという見方もできます。
星野さんは、自身のエッセイ「蘇える変態」の中で、「地獄でなぜ悪い」が生死の境をさまよった闘病期に生まれた楽曲であり、多くの人々を救ってきたと語っています。紅白歌合戦での騒動によって、この楽曲にいらぬケチがついてしまったことは、星野さんにとって大きな苦悩だったのではないでしょうか。
「ばらばら」に込められたメッセージ
「ばらばら」は、星野さんがくも膜下出血で倒れた闘病期に病院で作詞した楽曲です。当初の歌詞「本物はあなた わたしは偽物」を、紅白では「本物はあなた わたしも本物」と変更して歌いました。この変更は、様々な解釈を呼ぶ可能性がありますが、星野さん自身の強い意志を感じさせます。
星野源の未来への希望
紅白歌合戦でのパフォーマンスは、星野源さんにとって大きな試練となりました。しかし、彼はその苦難を乗り越え、「ばらばら」という楽曲を通して、自身の想いを表現しました。今後の星野さんの活動に、さらに注目が集まることは間違いありません。
alt="新垣結衣さんと星野源さんの結婚報道の写真"
今回の紅白歌合戦での出来事は、私たちに多くのことを考えさせます。表現の自由とは何か、アーティストとメディアの関係はどうあるべきか、そして、私たち一人ひとりがどのように情報を解釈していくべきか。これらの問いに対する答えを探しながら、星野源さんの今後の活躍を見守っていきたいですね。
