美智子上皇后ゆかりの軽井沢カフェ跡地、共産党が売却の真相

美智子上皇后も訪れた軽井沢の有名カフェ「アリスの丘ティールーム」。その跡地が日本共産党によって売却されていたことが分かりました。皇室と共産党、一見接点がないように思える両者ですが、一体どのような経緯があったのでしょうか?この記事では、カフェの歴史、美智子上皇后との関係、そして共産党による売却の真相に迫ります。

軽井沢の憩いの場、「アリスの丘ティールーム」とは?

「アリスの丘ティールーム」は、ベストセラー作家・故森村桂さんが1985年に軽井沢にオープンしたカフェです。森村さんの代表作『天国にいちばん近い島』のように、メルヘンチックな雰囲気と手作りのケーキで人気を集め、全国から多くのファンが訪れていました。 森村さんの温かい人柄がお店全体に溢れ、地元の人々からも愛される憩いの場となっていました。

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美智子上皇后と「アリスの丘」の特別な関係

実はこのカフェ、美智子上皇后とも深い縁がありました。1986年には美智子さまが単独で、そして1989年には上皇ご夫妻で「アリスの丘」を訪れ、森村さん夫妻と食事を共にしたそうです。森村さんは得意料理を振る舞い、美智子さまはお礼にピアノを演奏されたというエピソードも残っています。皇室と親交の深かった「アリスの丘」は、まさに特別な場所だったと言えるでしょう。

共産党による売却の真相:森村氏の遺志はどこに?

「アリスの丘ティールーム」は、森村さんの死後、夫によって日本共産党に寄付され、その後売却されました。総務省の政治資金収支報告書によると、売却益は8000万円から9000万円にのぼるとされています。しかし、森村さん自身は生前政治とは無縁だったと言われており、共産党への寄付は本人の意思ではなかったという見方が強まっています。

遺族と共産党:知られざる関係

森村さんの友人で「軽井沢新聞」元編集長の広川小夜子氏によると、森村さんの夫は妻の死後、カフェのスタッフの影響を受けて共産党支持者になったとのこと。カフェに共産党のポスターが貼られるようになり、周囲を驚かせたそうです。 夫の心境の変化が、カフェの運命を大きく変えてしまったと言えるでしょう。 専門家の中には、高齢者の孤独感につけこむ形で政治団体が接近するケースもあると指摘する声もあり、今回の件も同様の構図があった可能性が考えられます。

まとめ:歴史に幕を閉じた名店

美智子上皇后との温かい交流や、森村さんの温かい人柄が息づいていた「アリスの丘ティールーム」。その跡地が売却されたことは、地元住民や多くのファンにとって寂しい出来事となりました。 カフェの歴史を振り返り、その存在の大きさを改めて感じさせられます。