老舗予備校「ニチガク」突然の閉鎖、受験生に衝撃走る!【大学受験の現実】

大学受験シーズン真っ只中、40年以上の歴史を持つ老舗予備校「ニチガク」が突如閉鎖し、受験生たちに衝撃が走っています。将来の夢に向かって勉強に励んでいた生徒たちは、学習の場を失い、不安と怒りの声を上げています。一体何が起きたのか、その背景と受験生たちの現状に迫ります。

ニチガク閉鎖の真相:資金難と生徒数減少

西新宿にあったニチガクの教室。現在は閉鎖されている。西新宿にあったニチガクの教室。現在は閉鎖されている。

東京・西新宿という予備校激戦区で40年以上の実績を誇っていた「ニチガク」。東大合格者も輩出するなど、高い合格率を誇る名門予備校として知られていました。しかし、2025年1月4日、突如として教室は閉鎖。運営会社の代理人弁護士によると、生徒数の減少による資金難が原因とのこと。負債総額は1億円に上り、破産申し立ての準備が進められています。

教育業界アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「少子化の影響に加え、オンライン学習の普及など、予備校業界を取り巻く環境は厳しさを増している。ニチガクのような老舗予備校でさえ、時代の変化に対応できなければ生き残れない時代と言えるだろう」と指摘しています。

受験生たちの悲痛な叫び:学習機会の喪失と金銭的負担

閉鎖された教室の様子。生徒たちの学習机が虚しく並んでいる。閉鎖された教室の様子。生徒たちの学習机が虚しく並んでいる。

共通テストを目前に控えた受験生たちは、突然の閉鎖に戸惑いを隠せません。「勉強場所だけでも欲しかった」「倒産する雰囲気は全くなかった」と語る生徒たちの声からは、突然の出来事に対する動揺と不安が伝わってきます。

さらに深刻なのは、高額な授業料を前払いしていた生徒たちです。高校2年生のある生徒は、受験までの授業料として250万円以上を一括で支払ったものの、閉鎖後は一日も通えていない状況。全額返金を求める声も上がっています。

前払いした授業料の返金を求める生徒。不安な表情を浮かべている。前払いした授業料の返金を求める生徒。不安な表情を浮かべている。

講師たちの窮状:未払い給与と生徒への責任感

閉鎖の影響は生徒だけでなく、講師たちにも及んでいます。2024年11月・12月分の給与は未払いのままで、生活にも支障が出ている講師もいるとのこと。また、「生徒との間に差をつけさせてしまった」「受験生はどうすればいいんだ」と、生徒への責任を感じ、苦悩する講師の声も聞かれました。

閉鎖されたニチガクの教室前で立ち尽くす講師。生徒たちの将来を案じている。閉鎖されたニチガクの教室前で立ち尽くす講師。生徒たちの将来を案じている。

予備校業界の厳しい競争、そして突然の閉鎖劇。ニチガクの事例は、日本の教育現場における課題を浮き彫りにしています。受験生たちの学習機会の確保、そして講師たちの待遇改善など、早急な対策が求められています。