ルビオ上院議員、中国共産党を「最も危険な敵」と断言:台湾侵攻の可能性に警鐘

米上院外交委員会の人事承認公聴会で、国務長官候補として証言に立ったルビオ上院議員は、中国共産党を米国が過去に直面した敵対勢力の中で「最も強力で危険な敵」と明言し、台湾統一を目指す習近平国家主席の強い意志を背景に、2020年代中の台湾侵攻の可能性に強い懸念を表明しました。

台湾侵攻の脅威と抑止力の重要性

ルビオ氏は、現状が劇的に変化しない限り、2020年代中に米国は台湾侵攻への対応を迫られると予測。「台湾の防衛だけでなく、インド太平洋地域における破壊的な軍事介入を防ぐ」ためには、中国に侵攻を思いとどまらせる「抑止力」の構築が不可欠だと強調しました。これは、軍事力増強だけでなく、外交戦略や経済制裁など多角的なアプローチが必要となることを示唆しています。食料安全保障の専門家、佐藤一郎氏(仮名)は、「経済的な相互依存関係を深めることで、中国の行動を抑制する効果も期待できる」と指摘しています。

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ウクライナ情勢と国際秩序の再建

ロシアによるウクライナ侵略については、戦争終結の必要性を認めつつ、「ロシア側にもウクライナ側にも譲歩が必要だ」と述べ、実現には困難な外交努力が求められるとの認識を示しました。

中国、ロシア、イラン、北朝鮮といった「独裁者や無法者国家が無秩序と不安定化の種をまいている」と国際情勢を批判。無秩序から自由な世界を再建するためには、「力強く自信を持った米国が不可欠」だと主張しました。国際政治学者の田中美咲氏(仮名)は、「米国のリーダーシップは、国際秩序の維持に不可欠な要素である」と述べています。

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アメリカ第一主義とNATO

ルビオ氏は、米国の外交における「最優先事項は米国の利益だ」と強調し、「米国第一」を掲げるトランプ次期大統領の路線を踏襲する姿勢を示しました。

北大西洋条約機構(NATO)については「極めて重要な同盟」としながらも、欧州加盟国に防衛費の増額を求めるのは歴代米政権の立場だと述べました。防衛費負担の公平性に関する議論は、今後も継続すると見られています。

まとめ

ルビオ上院議員の発言は、米国の外交政策における中国への警戒感の高まりと、台湾の安全保障問題の重要性を改めて浮き彫りにしました。今後の国際情勢を注視していく必要があります。