2025年度大学入学共通テストの採点作業がほぼ完了し、大学入試センターが1月24日に平均点の中間集計を発表しました。得点調整は全教科で行われないことが決定。今回のテスト結果からは、歴史総合と世界史探究の平均点差や、新課程・旧課程数学の得点差など、様々な注目点が見えてきました。
科目別平均点:化学の低迷、歴史総合と世界史探究の格差
中間集計によると、化学の平均点は45.46点と低迷。物理の59.09点と比較すると、13.63点もの差が生じました。受験生からは難易度への声が上がっており、今後の対策が重要となりそうです。
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地歴公民においては、「歴史総合、日本史探究」の平均点は57.06点。「歴史総合、世界史探究」の66.20点と比較すると、9.14点の差が見られました。浪人生が受験した旧課程の「旧日本史B」の平均点は68.40点で、「歴史総合、日本史探究」との差は11.34点となりました。
歴史総合:日本史選択者からの戸惑いの声
歴史総合分野では、日本史選択の受験生から戸惑いの声が上がっています。SNS上では「世界史の範囲を解いているのかと思った」といったコメントも。河合塾の分析によると、試作問題と比較して本試験の歴史総合は難易度が高く、日本史の知識だけでは対応できない問題が複数出題されたとのことです。
数学:新課程と旧課程の得点差は6~7点
数学ⅠAの平均点は53.72点。浪人生が受験した旧数学ⅠAの59.96点と比較すると、6.24点の差がありました。数学ⅡBCの平均点は51.76点で、旧数学ⅡBの59.46点と比較すると7.73点の差となっています。新課程と旧課程の学習内容の違いが、得点差に影響を与えている可能性が考えられます。
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今後の動向
大学入試センターは、全ての採点結果を反映させた最終集計を2月6日に発表予定です。今回の結果を踏まえ、今後の大学入試の動向に注目が集まります。 受験生は今回の結果を分析し、今後の学習に役立ててほしいです。例えば、歴史総合については、世界史の知識も必要となることを意識した学習計画を立てることが重要と言えるでしょう。数学についても、新課程の内容をしっかりと理解し、演習を積むことが大切です。