「オレ様」アピール? トランプ氏が就任演説で驚くほど簡単な英語のフレーズを繰り返した理由 関西外大教授がダメ出し


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 歴代の大統領で、1961年のケネディ大統領の「アメリカ国民よ。国家が君たちのために何をなしうるかを問うな。君たちが国家のために何を成し得るかを問いたまえ」が格調高い演説の代表とするなら、今回のトランプ大統領の内容は「真逆」だ。誰にでもわかるレベルの英語で、インテリが嫌う「繰り返し表現」を多用する。アメリカらしい理想や民主主義の理念を語る言葉はない。

もっとも特徴的なのは、「かつてない」という表現だ。

■like never before

演説はThe golden age of America begins right now.(アメリカの黄金時代が今始まる)で始まる。トランプ氏は、今回も前回の大統領就任演説(2017年)のときと同様に、アメリカ第一主義を掲げ、自身が率いるこれからの4年がいかに輝かしい「黄金時代」なるかを説く。

今回は、アメリカがいかに類例のないものになるかを前回以上にアピールしていた。

like never before(これまでにない)、than ever before(これまで以上に)、has ever seen (before)(これまで見たなかで)など。

・America will soon be greater, stronger, and far more exceptional than ever before. (アメリカはまもなく、これまでよりもさらに大きく、より強く、はるかに例をみないものになるだろう)

National unity is now returning to America and confidence and pride is soaring like never before. (今、アメリカには国民の団結が戻りつつあり、かつてないほど自信と誇りが高まっている)(*文法的に正しくないが原文ママ)



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