高速道路でJRAの馬運車と事故を起こしたら、莫大な賠償金を請求される…そんな噂を耳にしたことはありませんか?SNSでも話題になり、ドライバーの不安の声が広がっています。競走馬は保険の対象外で、全額自腹で支払うことになる、という話も聞きますが、真実はどうなのでしょうか。この記事では、馬運車との事故における賠償金について、弁護士の意見も交えながら詳しく解説し、ドライバーの皆様の疑問を解消します。
馬運車事故の賠償金:高額になる可能性は?
交通事故の賠償金は、事故によって発生した「損害」に基づいて算定されます。馬運車の場合、積載されている競走馬が高額であるため、事故で馬が死亡したり怪我をしたりすれば、損害額が大きくなる可能性があります。
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損害額は、馬の市場価値、治療費、逸失利益(馬がレースで稼ぐはずだった賞金など)などを考慮して算定されます。 競走馬の価値はピンキリですが、高額な馬であれば数億円に上る場合もあります。仮にそのような馬が死亡した場合、賠償金も高額になる可能性が高いです。
競走馬は保険対象外?ドライバーが全額負担? - 誤解を解く
「競走馬は保険の対象外で、ドライバーが全額負担する」という噂は誤解です。実際には、馬運車を運行する事業者は、馬の輸送に関する保険に加入していることが一般的です。この保険で、事故による損害をカバーすることができます。
また、ドライバー自身も自動車保険に加入しているはずです。対物賠償保険に加入していれば、事故によって発生した損害を保険会社が負担してくれます。ただし、保険の補償範囲には限度額がありますので、限度額を超える損害が発生した場合、超過分はドライバーが負担する可能性があります。
過去の高額賠償事例と馬運車事故
過去の判例を見ると、物損事故で認められた最高額は2億6135万円という事例があります。これは、高速道路でトラックが横転・炎上し、積載されていた呉服などが全焼した事故です(神戸地裁1994年7月19日判決)。
また、玉突き事故でパチンコ店が被害を受けたケースでは、1億3450万円の損害が認められました(東京地裁1996年7月17日判決)。
これらの事例は馬運車事故ではありませんが、高額な損害が発生する可能性を示しています。
専門家の見解:冷静な対応が重要
交通事故専門の山田一郎弁護士(仮名)は、「馬運車との事故は、高額賠償の可能性があるため、ドライバーは冷静な対応が重要です。事故発生後は、速やかに警察と保険会社に連絡し、指示に従いましょう。また、弁護士に相談することも有効です。」と述べています。
まとめ:過度の心配は無用、適切な保険加入が大切
馬運車との事故で高額賠償の可能性はありますが、過度に心配する必要はありません。馬運車事業者もドライバーも保険に加入していることが一般的で、保険で損害をカバーできます。重要なのは、適切な自動車保険に加入し、万が一の事故に備えることです。
関連情報:自動車保険の見直しを検討しよう
自動車保険の補償内容や限度額は、契約内容によって異なります。ご自身の自動車保険が、馬運車との事故のような高額賠償にも対応できるか、一度確認してみることをおすすめします。