東大文系学部人気凋落!法学部はもう時代遅れ?激変する進路選択の最前線

東大文系といえば法学部、そんな時代はもう終わってしまったのでしょうか?かつてエリート街道の象徴だった法学部人気に翳りが見え、東大受験生の進路選択も大きく変化しています。この記事では、東大文系学部人気低迷の現状と、激変する進路選択の最前線を徹底解説します。

東大文系、法学部凋落の真相

かつて東大文系といえば、文科一類(法学系)が最難関であり、多くの優秀な学生が目指す憧れの学部でした。しかし近年、その状況は一変しています。文科二類(経済学系)の人気が高まり、文科一類の志願倍率は過去最低を記録。一体何が起きているのでしょうか?

教育ジャーナリストの西田浩史氏によると、「文一は進路の幅が狭く、コスパが悪い」というイメージが受験生に定着していることが原因の一つとのこと。かつて文科一類を目指していた優秀層が、経済学部や情報系学部といった、商社・金融・GAFAなどの企業に入りやすい学部学科へ進学する傾向が強まっているといいます。

東大の正門東大の正門

「激務薄給」で魅力失う官僚、弁護士

中央省庁のキャリア官僚は「激務薄給」のイメージが強く、弁護士も増加により収入が減少傾向にあるなど、従来の文系エリートの「黄金ルート」は崩壊しつつあります。大学の内情を取材するジャーナリストの田中圭太郎氏によれば、2024年の入試では理科三類(医学系)の志願倍率が突出している一方で、文科一類は過去20年で最低の2.9倍まで落ち込んだとのこと。

このような状況を背景に、東大は大きな転換期を迎えています。2027年には新学部「カレッジ・オブ・デザイン」を開設予定。秋入学・5年制で、文理融合の学際的な知識に基づくデザイン教育、民間企業の実務家による指導、英語での授業実施、世界からの学生受け入れ、従来の大学入試にとらわれない選抜方法などを特徴としています。

新学部設立で変わる東大の未来

新学部「カレッジ・オブ・デザイン」の設立は、東大が従来の枠にとらわれず、社会の変化に対応しようとする姿勢の表れと言えるでしょう。グローバル化、デジタル化が進む現代社会において、デザイン思考や異分野融合のスキルはますます重要性を増しています。

デザイン思考の概念図デザイン思考の概念図

「カレッジ・オブ・デザイン」は、まさにそうしたニーズに応える学部として期待されています。従来の学部とは異なる選抜方法を採用することで、多様な才能を持つ学生が集まり、新たなイノベーションが生まれる可能性も秘めています。

まとめ:変化する時代、求められる人材

東大文系学部の人気が低迷している背景には、社会の変化、そして学生の意識の変化があります。安定志向から、より柔軟で創造的なキャリアを求める学生が増えていると言えるでしょう。これからの時代は、専門知識だけでなく、多様なスキルを身につけることが重要です。

東大の新学部設立は、そうした時代の流れを反映したものであり、日本の高等教育の未来を占う上でも注目すべき動きと言えるでしょう。