中居正広氏騒動、フジテレビの損失はCM減だけじゃない?他局アナへの“接待”要求で信頼失墜か

元SMAPの中居正広氏をめぐる騒動が、フジテレビに深刻な影を落としている。CMの減少による業績悪化だけでなく、他局アナウンサーへの“接待”要求疑惑も浮上し、業界全体の信頼を失墜させる事態へと発展している。

フジテレビ、CM減少で業績悪化

今回の騒動は、中居氏の女性トラブルに端を発したもの。親会社であるフジ・メディア・ホールディングスの3月期通期決算は、CM見合わせの影響で最終利益が前年比73%減の98億円となる見通しだ。フジテレビ単体でも、昨年4月から12月までの最終利益は55億円。このままCM収入の落ち込みが続けば、3月期の通期決算で最終赤字に転落する可能性もある。

中居正広氏と港浩一氏中居正広氏と港浩一氏

他局アナへの“接待”要求、業界に波紋

週刊文春は、フジテレビの元編成幹部A氏が、他局の女性アナウンサーにも飲み会への参加を強要していたと報じた。A氏は部下を通じて、他局アナと交流のある自局の女性アナに接触し、執拗に他局アナを呼ぶよう要求していたという。スポーツニッポンも、A氏の飲み会に中居氏や有名男性タレントが同席し、他局アナを含む女性たちが紹介されていたと報じている。

この報道は、他局にとっても看過できない問題だ。「一歩間違えれば、自局のアナウンサーも被害に遭っていた可能性がある」と、ある民放キー局関係者は憤りを隠さない。報道現場などでは他局と協力関係を築くことも多く、“戦友”のような関係性があるだけに、A氏の行為は許しがたいものだ。

飲み会は直前まで会場を知らせず、到着してみるとホテルのスイートルームだったこともあったという。女性たちは“主賓”である有名タレントの隣に座らされ、接待要員として扱われた。

あるテレビ関係者は、「万が一、他局アナが被害に遭っていたらどうするつもりだったのか。A氏はフジで絶大な権力を誇っていたため、“何とかなる”と思っていたのかもしれない」と指摘する。今回の問題は、A氏のような人物を生み出したフジテレビの体質そのものが問われていると言えるだろう。

中居氏の好みが背景か?

A氏が他局アナにまで触手を伸ばしたのは、中居氏らのリクエストがあったからではないかとの見方もある。スポーツ紙の芸能担当記者によると、「中居氏は黒髪の落ち着いた女性が好みで、TBSの膳場貴子アナウンサーがお気に入りだったと報じられたこともある。中居氏はA氏に好みを伝え、会食を開いてもらっていたようだ」という。

今回の騒動は、CMスポンサーや視聴者だけでなく、他局からの信頼も失墜させる結果となった。フジテレビは、この事態をどのように収拾していくのだろうか。