日韓の国交正常化から60年を迎えた2024年、両国の友好関係の継続と更なる発展への期待が高まっている。東京の韓国大使館で開催された記念式典では、中谷元防衛相が「南山壽」の直筆を披露し、揺るぎない友好関係への願いを表明した。
中谷元氏、韓国への変わらぬ友情を示す
7日午後、東京の韓国大使館で開催された「韓日国交正常化60周年を支える会」にて、中谷元防衛相が壇上に立ち、日韓友好への強い想いを語った。 「南山壽」と記された直筆の書を掲げ、ソウル市のシンボルである南山になぞらえ、両国の関係が末永く続くようにとの願いを込めたメッセージを伝えた。「南山之壽」は、韓国では長寿や堅固さを象徴する四字熟語として知られており、中谷氏の韓国への深い理解と敬意が表れている。
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中谷氏は、かねてより親韓派として知られ、韓国への深い愛情を示してきた。防衛専門家である石破茂元首相とも親交が深い。昨年11月には、防衛相として初めて韓国海軍の艦艇に乗船するなど、日韓防衛協力の促進にも積極的に取り組んでいる。 式典では、艦艇乗船時の経験に触れ、乗組員の温かいもてなしに感銘を受けたエピソードを披露。韓国を安全保障上の重要なパートナーと位置づけ、協力関係の強化に尽力する姿勢を改めて強調した。
日韓両政府、未来志向の協力関係を誓う
岩屋毅外相は、日米首脳会談出席のため式典を欠席したが、ビデオメッセージを通じて祝辞を述べた。近年、日韓関係は改善傾向にあり、様々な分野での協力と交流が拡大していることを評価。過去の交流の軌跡を振り返りつつ、特に若い世代の交流促進に注力していく方針を示した。韓国の趙兌烈外交部長官もビデオメッセージで、両国関係の安定と発展のために知恵を結集する重要性を訴えた。
国内政治の混乱が続く中、今回の式典には多数の閣僚級を含む政官界の要人、在日韓国人、財界関係者など約120名が出席。額賀福志郎衆議院議長、阿部俊子文部科学相をはじめとする自民党議員に加え、野党からは前原誠司日本維新の会共同代表、玉木雄一郎国民民主党代表らが参加し、日韓関係の重要性を改めて認識する場となった。
60周年を契機に、新たな時代の日韓関係へ
日韓国交正常化60周年は、両国関係の新たな章の始まりとなる。過去の課題を乗り越え、未来志向の協力関係を構築していくことが重要だ。 政治、経済、文化など多岐にわたる分野での交流を深化させ、東アジア地域の平和と繁栄に貢献していくことが期待されている。 中谷氏をはじめとする両国の関係者の努力により、日韓友好の絆が更に強固なものとなることを願う。