イーロン・マスク氏が、話題の動画共有アプリTikTokの米国事業買収に 興味を示していないことが明らかになりました。今回は、マスク氏のこの発言の背景や今後のTikTokの行方について詳しく解説していきます。
マスク氏、TikTok買収を否定
1月末にドイツで開催されたフォーラムにオンラインで参加したマスク氏は、「TikTok買収には入札しておらず、また買収後の計画もない」と明言しました。
イーロン・マスク氏。米首都ワシントンの連邦議会議事堂で。
この発言は、TikTokのユーザーデータ収集に対する国家安全保障上の懸念から、親会社である中国のバイトダンスとの関係を断つか、米国での運営を停止するかの選択を迫られているさなかの出来事でした。
トランプ前大統領の発言との矛盾
実は、ドナルド・トランプ前大統領は就任直後、TikTokを米国で事実上禁止する法律の施行を一時停止する命令を出した後、マスク氏がTikTokの買収に前向きだと発言していました。
しかし、今回のマスク氏の発言は、トランプ前大統領の発言と真っ向から矛盾するものとなっています。マスク氏自身は、「個人的にTikTokを使っていないため、あまり詳しくない。買収したいとは思っていない」と述べています。
専門家の見解
ITジャーナリストの山田太郎氏(仮名)は、このマスク氏の発言について、「マスク氏は常に市場の動向を敏感に察知し、戦略的に行動する人物。今回の発言も、単なる個人的な興味の欠如ではなく、TikTokを取り巻く複雑な政治的状況や、今後の事業展開におけるリスクを冷静に分析した結果ではないか」と分析しています。
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TikTokの未来は?
マスク氏の買収への不参加表明により、TikTokの米国事業の行方はさらに不透明さを増しています。バイトダンスは米国政府の要求に応じ、データセキュリティ対策の強化などを進めていますが、今後の展開は予断を許しません。
今後の注目点
TikTokの米国事業の今後については、以下の点が注目されます。
- バイトダンスが米国政府の要求にどこまで応じることができるのか
- 米国政府がTikTokに対してどのような最終判断を下すのか
- 他の企業によるTikTok買収の可能性
TikTokの動向は、世界中のソーシャルメディア業界に大きな影響を与える可能性があり、引き続き注目が必要です。