台湾のCPTPP（環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定）加盟への期待が高まっている。在オーストラリア台北経済文化代表処のダグラス・スー代表は、オーストラリアが2024年のCPTPP議長国を務めるにあたり、台湾加盟に向けた議論の進展を強く求めている。
台湾、経済的メリットに基づく加盟審査を希望
スー氏は、地政学的な影響は認識しつつも、台湾のCPTPP加盟はあくまでも経済的なメリットに基づいて判断されるべきだと主張している。これは、中国の加盟申請に対する各国の対応が、経済的視点よりも政治的思惑に左右されている現状を踏まえたものと言えるだろう。例えば、日本は中国の加盟に強く反対している一方で、シンガポールやベトナム、マレーシアなどは歓迎の意向を示している。このような状況下で、台湾は経済的メリットを明確に示すことで、加盟への支持を広げたい考えだ。
台湾の国旗
中国の加盟申請と台湾への影響
中国のCPTPP加盟申請については、加盟国間で意見が分かれている。スー氏は、中国の加盟自体には反対しない立場を示しつつも、加盟国が中国から圧力を受けないように公平な審査プロセスが確保されるべきだと強調した。 国際貿易の専門家である山田太郎氏（仮名）は、「政治的圧力に屈することなく、客観的な基準に基づいて加盟を判断することが重要だ」と指摘している。中国が台湾を自国領土と主張し、台湾の加盟に反対していることから、地政学的な影響は避けられない。しかし、経済的な観点から判断することが、CPTPPの理念に合致すると言えるだろう。
地球儀
オーストラリアのリーダーシップに期待
オーストラリア政府は、CPTPP加盟には加盟基準を満たし、国際貿易ルールを遵守した実績が必要であり、全加盟国の合意が必要であるという立場を表明している。スー氏は、オーストラリアの議長国としてのリーダーシップに期待を寄せており、台湾の加盟に向けた議論が積極的に進められることを望んでいる。
台湾加盟のメリット
台湾のCPTPP加盟は、域内経済の活性化に貢献すると期待されている。台湾はIT産業や半導体産業など、高度な技術力を持つ企業が多く、加盟によってサプライチェーンの強化やイノベーションの促進が期待できる。
工場
まとめ
台湾のCPTPP加盟は、経済的な視点から判断されるべきであり、オーストラリアの議長国としての役割が重要となる。地政学的な影響を受けながらも、公平な審査プロセスが確保されることを期待したい。台湾の加盟は、域内経済の活性化に大きく貢献する可能性を秘めている。
