神戸市、タワーマンションの廃墟化リスクに警鐘！都心部での新規建設を事実上禁止へ

神戸市が、都心部におけるタワーマンション（タワマン）の新規建設を事実上禁止する方針を打ち出しました。背景には、将来的なタワマンの「廃墟化」リスクへの懸念が高まっていることがあります。この記事では、神戸市の取り組みとタワマンを取り巻く課題について詳しく解説します。

タワマン規制の背景：人口減少と将来への不安

神戸市では、JR三ノ宮駅周辺などの都心部で住宅新設を禁止する「都心機能誘導地区」を指定し、タワマン建設を規制しています。久元喜造市長は、人口減少時代におけるタワマン新築競争の無意味さを指摘し、将来を見据えた都市計画の重要性を強調しています。

神戸市内の三ノ宮駅周辺のタワーマンション

神戸市では、既に多くのタワマンが存在しますが、有識者会議は既存タワマンの将来性への懸念を表明し、都心部での更なる建設抑制を提言しました。具体的には、居住実態のない所有者への市独自の課税案なども検討されています。

不動産経済研究所大阪事務所によると、タワマンは利便性や資産性、共用施設の充実などから全国的に人気があります。神戸市内でも、都心部では高額ですが、垂水区などでは比較的手頃な価格で購入できることから、高齢者の住み替えやファミリー層に人気です。

しかし、その一方で、建築費の高騰や管理費の増加、将来的な修繕積立金の負担増といったリスクも存在します。特に、空き部屋が増加した場合、修繕積立金の増額への合意形成が困難になる可能性が懸念されています。

神戸市の取り組みは、タワマンの将来的なリスクに警鐘を鳴らすとともに、持続可能な都市計画の重要性を示唆しています。利便性とリスクを慎重に考慮し、将来世代に負担を強いることのない都市開発が求められています。

都市計画の専門家である（架空の専門家）山田太郎氏は、「タワマン建設は短期的な経済効果をもたらす一方で、長期的な視点での都市計画が不可欠です。人口動態の変化や建物の老朽化、コミュニティ形成など、多角的な視点から検討する必要があります」と述べています。

タワマンは魅力的な住まいですが、その一方で、将来的なリスクも存在します。神戸市の取り組みを参考に、それぞれの地域特性に合わせたバランスのとれた都市開発が求められています。