ウクライナのゼレンスキー大統領が、ロシアのプーチン大統領との交渉に臨むための条件を明確に示しました。それは、欧米諸国との間で共通の計画に合意することです。この決断は、ウクライナ紛争の終結に向けた交渉の行方に大きな影響を与える可能性があります。
ゼレンスキー大統領、ミュンヘン安全保障会議で交渉条件を表明
ドイツで開催されたミュンヘン安全保障会議に出席したゼレンスキー大統領は、ロシアとの戦闘終結に向けた交渉について言及しました。注目すべきは、プーチン大統領との直接交渉に臨む条件として、欧米諸国、特にアメリカやヨーロッパ諸国との間で共通の計画に合意することを挙げた点です。「私が会う唯一のロシアの高官はプーチンだ。それは、トランプ大統領やヨーロッパの首脳らと共通の計画に合意した後だけだ」と述べ、欧米諸国との連携を重視する姿勢を強調しました。
ゼレンスキー大統領
トランプ前大統領との電話会談で得た確かな手応え
ゼレンスキー大統領は、トランプ前大統領との電話会談についても触れました。12日に行われた会談で、トランプ前大統領から電話番号を伝えられ、「いつでも電話してくれていい」と言われたことを明かしました。「彼(トランプ前大統領)は『いつでも電話してくれ』と言いました。私は期待していますし、トランプ前大統領が我々を助けてくれると信じています」と語り、トランプ前大統領からの支援に期待を寄せている様子が伺えます。
ウクライナのNATO加盟と軍備増強の可能性
一方、アメリカはウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟に反対の意向を示しました。同時に、NATO加盟が実現しない場合には、ウクライナ軍の規模を現在の2倍にあたる150万人に増強する必要があるとの見解を示しました。この発言は、ウクライナの安全保障に対するアメリカの複雑な立場を反映していると言えるでしょう。
欧米諸国との合意形成が今後の焦点
ゼレンスキー大統領がプーチン大統領との交渉の条件として欧米諸国との合意を掲げたことで、今後の焦点は、ウクライナと欧米諸国間での共通の計画の策定に移ります。どのような計画が合意されるのか、そしてそれがロシアとの交渉にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が必要です。