将棋の棋士養成機関「奨励会」第76回三段リーグの15・16回戦が16日、東西の将棋会館で指され、前節を終えて首位だった斉藤優希三段(28)が連勝し、今期16勝0敗として四段(棋士資格)昇段を決めた。昇段枠は原則2人だが、来月8日の最終17・18回戦を残してリーグ1位が確定。4月1日付での昇段となる。
【写真】藤井聡太名人と豊島将之九段の対局で記録係を務める斉藤優希三段
午前中の対局に勝利した斉藤三段は、師匠の深浦康市九段(53)にLINEで連絡した。「15勝目を挙げて2位以内が確定しました。ありがとうございました」。師匠から届いたのは「まだ午後(の16回戦)があるから、しっかり頑張って」というエール。そして、言葉に応えた。
三段リーグの開幕16連勝は史上最多記録。リーグの過去最高成績は16勝2敗で、少なくとも並ぶことは確定した。記録更新の期待が懸かる。
斉藤三段は日本将棋連盟を通じて「最終日前に決まるとは思っておらず、とてもうれしく思います。長年奨励会に参加させて頂いておりましたが、結果を出せて、ただただ安堵(あんど)しています。今後もより一層精進して参りたいと思います」とコメントした。
朝日新聞社