大阪府岸和田市の永野耕平市長(46)が市議会を解散したことに伴う市議選(定数24)の投開票後、初となる市議会の定例会が17日に開かれる。永野氏への2度目の不信任決議案が提出される見通しで、取材によると、ほぼ全ての市議が不信任案に「賛成」の意向を示したことが判明。永野氏の妻で市議の紗代氏(38)は「反対」の姿勢だが、地方自治法の規定で親族が絡む議事の採決には加わることができない。不信任案可決と永野氏の失職が、確実な情勢となっている。
永野氏は不倫関係にあった女性との間での性的問題を巡り、昨年12月に市議会から不信任を受け市議会を解散。今月2日の投開票で市議の新しい顔ぶれが決まった。
この日開会の定例会で不信任案が提出され、3分の2以上の市議が出席の上で過半数が賛成すれば、同法の規定に基づき永野氏は失職する。
14日に開かれた市議会各会派の幹事長会で、定例会初日の17日に、最大会派の公明党が音頭を取る形での不信任案提出が決定。公明の岩崎雅秋幹事長によると、21人が不信任案の賛同者に名を連ねる予定で、昨年12月の不信任案に反対した市議や、議長職に就く市議も賛成票を投じる見通しだという。取材に対し岩崎氏は「不信任案の内容は前回とおおむね変わらないが大義のない市議会解散を行い、血税を使ったことも(提案理由に)含まれる」と述べた。
永野氏の妻で市議の紗代氏は、不信任案に反対の立場だが、「自身や親族らの利害関係のある事件については議事に参加できない」とする同法の規定に基づき、採決には加わらない。
永野氏は、この日再び不信任案が可決され、自らが失職した場合、次の市長選に改めて出馬する意向を示している。