台湾沖海底ケーブル切断事件、中国船籍貨物船を再び拿捕!

台湾海域で再び海底ケーブル切断事件が発生し、緊張が高まっています。台湾海巡署は2月25日、台南市沖で海底ケーブルを損傷したとして、中国人の船員8人が乗るトーゴ船籍の貨物船を拿捕したと発表しました。今回は一体何が起きたのでしょうか?そして、背景には何があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

海底ケーブル切断の瞬間、海巡署が緊急出動!

2月25日未明、台南市北西約11キロの海域で、錨を下ろしていたトーゴ船籍の貨物船を発見した海巡署の巡視艇。監視を続けている最中に、付近の海底ケーブルが破損したとの通報が台湾の通信会社・中華電信から入り、海巡署は即座に貨物船を臨検しました。

台湾の海底ケーブルを損壊したとされるトーゴ船籍の貨物船台湾の海底ケーブルを損壊したとされるトーゴ船籍の貨物船

損傷した海底ケーブルは、台南市と澎湖諸島を結ぶ重要な通信網である「台澎3号」。海巡署は貨物船を台南の港に連行し、海底ケーブルの損傷が意図的なものか、それとも単なる事故なのか、徹底的に捜査を進めています。

中国のグレーゾーン作戦?台湾当局の懸念

拿捕された貨物船はトーゴ船籍ですが、中国資本との関連が疑われており、台湾当局は中国によるグレーゾーン作戦の可能性を排除できないとみています。台湾周辺海域では、1月にも中国人が乗る別の貨物船が海底ケーブルを損傷した疑いが浮上しており、今回の事件との関連性も調査されています。 専門家(仮名:李明氏)は「繰り返される海底ケーブルの損傷は、偶発的な事故とは考えにくい。中国による情報収集活動や、有事の際に台湾の通信網を遮断する準備工作の可能性も視野に入れる必要がある」と指摘しています。

台湾の海底ケーブル、脆弱な現状に危機感

台湾の海底ケーブルは、国際通信用が14本、台湾内部向けが10本あり、台湾の通信網を支える重要なインフラです。しかし、過去3年間で年間平均7、8件の損傷事故が発生しており、その脆弱性が懸念されています。

再発防止へ、国際連携の強化が不可欠

今回の事件は、台湾の通信インフラの脆弱性を改めて浮き彫りにしました。今後、同様の事件を防ぐためには、国際的な連携を強化し、監視体制を強化していく必要があります。 専門家(仮名:王芳氏)は、「海底ケーブルの安全確保は、台湾だけでなく、国際社会全体の課題だ。関係各国が協力し、監視体制の強化や情報共有を進めることが重要だ」と述べています。

今回の事件の真相究明と再発防止策に注目が集まります。