日本では「令和の米騒動」以降、米価の高騰が続いています。一方、アメリカ在住の日本人からは驚きの声が上がっています。なんと、物価高のアメリカで購入するお米の方が、日本で購入するよりも安いという逆転現象が起きているのです。
アメリカ在住日本人にとって嬉しい誤算?「錦」ブランドが人気沸騰中!
アメリカ在住の日本人に人気のコメ「錦」
メリーランド州在住の日本人女性は、日本の米価高騰に驚きを隠せません。「5キロで4000円近いなんて、高級米ですよね…信じられない」と語ります。彼女を含め、多くの在米日本人の間で人気を集めているのが、カリフォルニア州産のブランド米「錦」です。
かつてカリフォルニア米はパサパサした食感でチャーハン向けというイメージでしたが、「錦」は日本人好みのモチモチとした食感が特徴。寿司店などの日本食レストランでも需要が高まっているそうです。
「錦」は、アジア系スーパーやネット通販で購入でき、価格は15ポンド(約6.8キロ)で17.99ドル(約2700円)。5キロあたり約2100円と、日本の米価と比べると圧倒的に安い価格です。
日本産コシヒカリさえもアメリカで買う方が安い?
アメリカ在住の別の日本人女性は、「食材の中でもお米には特にこだわりがある」と話します。彼女は現地で日本産コシヒカリを購入していますが、それでも5キロで25ドル(約3700円)。日本の平均小売価格(5キロあたり3892円)よりも安く購入できているのです。
米価高騰の背景と消費者の嘆き
日本の米価は2024年6月頃までは5キロあたり2000円強でしたが、「米騒動」以降、価格が高騰しました。供給不足は解消されたはずですが、価格の先高感を見越した一部の農家や卸業者の「出し惜しみ」により、値上がりが続いているとされています。
「日本では家計が厳しい時はコメと納豆で…という感覚でしたが、この値上がりではそれも難しい」と嘆く声も聞かれます。長年のデフレ経済に慣れた日本人にとって、米価の高騰は大きな衝撃となっているようです。
キャベツもアメリカの方が割安?日本のインフレに世界が注目
米価だけでなく、キャベツなどの野菜もアメリカの方が割安な場合があります。日本のキャベツは天候不順の影響で品薄となり、1玉500円を超えることもありますが、アメリカのアジア系スーパーでは1玉約450円で購入できるケースも。
アメリカのインフレ率は鈍化傾向にある一方、日本のインフレ率は米価高騰の影響もあり、アメリカを上回っています。この状況に、米CNBCテレビも「日本のインフレ、ここ2年間で最高の水準」と速報するなど、世界の注目を集めています。
専門家の見解は分かれる…今後の米価動向は?
農林水産省は米価対策として政府備蓄米の市場放出を決定しましたが、専門家の間でも値下げ効果や持続性については意見が分かれています。今後の米価動向、そして消費者の戸惑いは、まだ続きそうです。
まとめ
日本の米価高騰を受け、アメリカ在住の日本人からは驚きの声が上がっています。現地で生産されるブランド米「錦」や、輸入された日本産コシヒカリでさえも、日本で購入するよりも安いという逆転現象が起きています。専門家の間でも今後の米価動向については意見が分かれており、まだまだ予断を許さない状況です。