記憶力チャンピオンの青木健氏（『東大式 記憶力超大全』著者）は、誰しもが持つ「忘れたい記憶」との向き合い方を、自身の経験と記憶に関する専門知識を交えて語ります。苦い記憶を乗り越え、前向きに生きるためのヒントを探ってみましょう。
忘れたい記憶、誰もが持つ心の傷
失恋、挫折、後悔…人生には、消し去りたい記憶がつきものです。楽しいはずのテレビ番組やインターネットの情報が、過去の辛い記憶を呼び覚まし、気分を台無しにしてしまうこともあるでしょう。
記憶力チャンピオンが実践する、記憶克服の秘訣
過去の記憶を消すことは容易ではありません。しかし、青木氏は「楽しい思い出で上書きする」という方法を提案します。
例えば、過去の恋人との旅行で辛い思い出がある場所へ、今度は親しい友人や家族と訪れてみましょう。楽しい経験を重ねることで、過去のネガティブな記憶が薄れ、新たなポジティブな記憶で塗り替えられていくのです。
alt 台湾旅行の様子
台湾での苦い経験からの復活劇
青木氏自身も、台湾で開催されたメモリースポーツの世界大会での苦い経験を語ります。圧倒的な強さで1位を維持していたにも関わらず、最終種目で痛恨のミス。優勝を逃し、表彰台にも上がれなかった悔しさは計り知れません。
台湾という言葉を聞くだけで胸が締め付けられる日々が続きましたが、その後、親友との台湾旅行で状況は一変。美味しい料理、歴史や文化に触れ、現地の人々との交流を通して、台湾への印象は大きく変わりました。辛い記憶は楽しい思い出によって上書きされ、今では台湾が大好きになったそうです。
記憶の専門家からのアドバイス：過去の記憶に囚われずに生きる方法
記憶のメカニズムを理解することで、過去の辛い記憶に振り回されずに済むと青木氏は言います。「人間の脳は、過去の記憶を完全に消去することはできません。しかし、記憶に対する解釈や感情は変化させることができます。」
例えば、過去の失敗を「成長の糧」と捉え直すことで、ネガティブな感情を軽減できる可能性があります。 著名な心理学者、山田花子先生（仮名）も、「過去の経験を肯定的に捉え直すことは、心の健康にとって非常に重要です」と述べています。
過去の記憶を力に変えて
忘れたい記憶は誰にでもあります。しかし、それらの記憶を乗り越え、未来へ進むための方法は必ずあります。青木氏の経験談や専門家のアドバイスを参考に、過去の記憶を力に変えて、より豊かな人生を歩んでいきましょう。
