【メソト(タイ北西部)共同】特殊詐欺拠点が集まるミャンマー東部を実効支配する少数民族武装勢力が保護した日本人の可能性がある男性について、北海道警が窃盗容疑で逮捕状を取っていたことが28日、複数の関係者への取材で分かった。武装勢力によると36歳の日本人で「日本に帰りたくない」と話している。
保護したのは武装勢力「国境警備隊(BGF)」で、ミャンマー東部ミャワディの詐欺拠点が集まる「シュエココ」で26日夜に発見。BGFによると、日本側から捜索を依頼されていた。日本に送還する方針という。約4カ月前からミャンマー側に入り、詐欺に関わっていたとみられ、BGFはシュエココで「身を隠していた」と説明した。
BGFは2月に複数の詐欺拠点の捜索中、保護しようとしていた多数の外国人が逃走したと説明。現場にいるとみていた計約20人の日本人も所在不明になっていると明らかにしていた。
少数民族勢力はタイ当局に促されて2月に捜索を本格化。BGFが約7千人、別の勢力が約600人を保護している。