米ウクライナ首脳会談決裂の真相:トランプ大統領の怒りのスイッチとは?

米ウクライナ首脳会談が物別れに終わったというニュースは、世界中に衝撃を与えました。一体何が両首脳の溝を深めたのでしょうか?jp24h.comでは、元外務事務次官藪中三十二氏の分析を元に、この異例の事態を紐解いていきます。

異例の会談、そして決裂

藪中氏は、長年の外交経験から見ても、今回のような首脳会談は前代未聞だと指摘します。通常、冒頭の記者会見は数分程度ですが、今回は50分もの長時間に及び、メディアが退出しないまま会談が進められました。この異様な雰囲気自体が、後の決裂を予感させるものでした。

altalt米ウクライナ首脳会談の様子

ゼレンスキー大統領は英語が堪能であるにも関わらず、通訳を介さずに会談に臨みました。細かいニュアンスを伝えたり、間を持たせたりする上で、通訳の存在は重要です。この点も、会談の行方に影響を与えた可能性があります。

トランプ大統領の逆鱗に触れた一言

藪中氏は、トランプ大統領の性格を「怒らせてはいけない」と表現しました。会談の大部分では目立った対立は見られませんでしたが、最後の数分で状況は一変しました。ゼレンスキー大統領が「あなた方(米国)は、大きな、きれいな海で隔てられているから(ロシアの脅威を)感じないでしょうが、将来感じるかも知れませんよ」と発言したことが、トランプ大統領の怒りのスイッチを押したと藪中氏は分析します。

実は、この「大きな、きれいな海」という表現は、10日前にトランプ大統領自身がウクライナ問題について言及した際に使用したものでした。ゼレンスキー大統領の発言は、この発言を逆手に取ったように捉えられ、トランプ大統領は自分が批判されたと感じ、激昂したのです。

altalt記者会見がキャンセルとなり、会場を後にするゼレンスキー大統領

両国にとっての損失

今回の決裂は、両国にとって大きな損失となりました。トランプ大統領は「平和をつくった大統領」として歴史に名を残したいという野望を抱いていましたが、今回の件でその道は遠のきました。ウクライナにとっては、ロシアとの対抗上、アメリカの支援は不可欠です。首脳会談の決裂は、ウクライナにとってより深刻なダメージとなるでしょう。

今後の展望

今回の会談決裂は、米ウクライナ関係の今後を大きく左右する可能性があります。国際社会は、両国の関係修復に向けた動きに注目しています。今後の展開については、jp24h.comで引き続きお伝えしていきます。