【JDバンス氏、親ウクライナデモに遭遇し3歳の娘が恐怖】米副大統領の苦悩とウクライナ支援への複雑な思い

米副大統領JDバンス氏が、親ウクライナデモ隊に遭遇し、3歳の娘が恐怖を感じたという出来事が波紋を広げている。バンス氏はX(旧Twitter)で、オハイオ州シンシナティにある自宅付近でデモ隊に遭遇した際の様子を明かした。

デモ隊との遭遇とバンス氏の主張

バンス氏によると、3歳の娘と散歩中に親ウクライナデモ隊が後をつけ、大声で抗議の声を上げたため、娘が不安と恐怖を感じたという。バンス氏はデモ隊と数分間対話したと述べ、概ね互いを尊重した対話だったとしながらも、「政治的抗議の目的で3歳の子供を追い回すのは許されない」とデモ隊を批判した。

バンス氏とデモ隊が路上で口論している様子バンス氏とデモ隊が路上で口論している様子

CNNなどが公開した当時の動画には、バンス氏とデモ隊が路上で口論する様子が映っている。デモ隊は「ウクライナの人々が死にかけている」「トランプ政権がウクライナ人を裏切っている」などとバンス氏に訴えた。これは、トランプ政権がウクライナを排除した状態でロシアとの終戦交渉を進め、首脳会談に出席したゼレンスキー大統領を冷遇したことに対する抗議と見られる。

バンス氏はこれに対し、「尊重するが、同意しない」「外交的合意を引き出そうとしている」「戦争を止めることが米国民とウクライナ国民にとって最善の利益だ」と反論した。

デモ参加者の反論と抗議活動の激化

一方、現場にいたデモ参加者の1人は現地メディアに対し、「誰もバンス氏を追いかけてはおらず、偶然会っただけだ」とバンス氏の主張の一部に反論している。

シンシナティ地域のメディアは、バンス氏の自宅近くで数十人の親ウクライナデモ隊が抗議集会を行ったと報じた。また、バンス氏が家族と訪れたバーモント州のスキー場周辺にも数百人の抗議デモ隊が集まり、バンス氏はスキー場を移らざるを得なくなったと伝えられている。

ウクライナ支援をめぐる複雑な立場

バンス氏は、米ウクライナ首脳会談の決裂のきっかけとなった「平和と繁栄に向かうには外交が必要」という発言や、ゼレンスキー大統領への「米国に感謝すべきだ」という発言など、ウクライナ支援をめぐる姿勢が物議を醸している。

著名な政治評論家である山田一郎氏(仮名)は、「バンス氏の言動は、ウクライナ支援の必要性を認めつつも、その方法や程度については慎重な立場を示していると言えるでしょう。国内の世論も分かれており、難しい舵取りを迫られています」と分析する。

まとめ:今後の動向に注目

今回のデモ隊との遭遇は、ウクライナ支援をめぐる米国内の複雑な状況を改めて浮き彫りにした。バンス氏の今後の言動、そして米国のウクライナ政策がどのように展開していくのか、引き続き注目が集まる。