大阪・関西万博：開幕1ヶ月前、経済効果2兆円超えなるか？建設遅延と集客の課題

開幕まで1ヶ月を切った大阪・関西万博。政府は2兆円を超える経済効果を見込んでおり、日本経済の活性化への期待が高まっています。この記事では、万博の経済効果、建設の現状、そして集客目標達成への課題について詳しく解説します。

経済効果への期待と課題

政府は、大阪・関西万博による経済波及効果を2兆9155億円と試算し、国内産業の活性化に大きく貢献すると発表しています。この試算は、会場建設費や運営費に加え、来場者2820万人を前提とした消費支出などを考慮したものです。大阪府・市も独自に1兆6182億円もの経済効果を見込んでおり、関西圏を中心に大きな経済効果が期待されています。

alt 建設進む大阪・関西万博会場

民間シンクタンクであるアジア太平洋研究所も2兆7457億円という経済効果を試算を発表しており、りそな総合研究所は来場者による消費額が1兆円に達すると予測しています。特に、関西経済の成長への期待は大きく、万博開催による波及効果が注目されています。しかし、これらの試算はあくまでも想定に基づいたものであり、実際の経済効果は来場者数に大きく左右されます。

入場券販売の現状と課題

経済効果の試算における来場者数は2820万人と設定されていますが、現状では入場券の販売は低調であり、目標達成への道のりは険しいと言わざるを得ません。万博の成功には会期前半の集客が鍵となりますが、海外パビリオンの建設遅延も懸念材料となっています。

alt 大阪・関西万博経済効果の試算

1970年大阪万博との比較

1970年に開催された大阪万博は、約6420万人の来場者を記録し、消費支出を含めた経済効果は3兆3000億円に上ったと言われています。当時の熱狂的な盛り上がりと比較すると、今回の万博は機運醸成が課題となっており、日本国際博覧会協会（万博協会）が想定する来場者数を達成できるかが焦点となっています。観光業界の専門家である山田一郎氏（仮名）は、「1970年当時とは時代背景も異なり、単純な比較は難しい。しかし、万博を成功させるためには、国民全体の関心を高め、来場を促進するための更なる努力が必要だ」と指摘しています。