韓国世論調査:尹大統領釈放後も中道層は政権交代を望む声強く

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の釈放が政局に大きな波紋を広げています。釈放決定は予想外だっただけに、与野党の攻防は激化し、国民の関心は憲法裁判所の判断に注がれています。今後の韓国政治の行方を左右するカギは、中道層の動向にあると言えるでしょう。

釈放決定後の世論調査:中道層の動向に注目

尹大統領の釈放後に行われた世論調査では、国民全体では「現政権維持」を望む声がわずかに上昇しました。しかし、注目すべきは中道層の動向です。

中道層の政権交代支持が拡大

3月10日から12日にかけて実施された韓国の世論調査機関4社(エムブレインパブリック、ケイスタットリサーチ、コリアリサーチ、韓国リサーチ)による合同調査「3月第2週 全国指標調査(NBS)」によると、中道層において「政権交代を望む」との回答が前週より6ポイント上昇し、61%に達しました。一方、「現政権維持」は27%に留まっています。

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弾劾認容、野党支持も微増

中道層における尹大統領の弾劾に対する意見も、釈放後「認容」が67%と微増、「棄却」は25%に減少しました。また、政党支持率では最大野党「共に民主党」が42%と上昇した一方、与党「国民の力」は23%と低下しています。

中道層の選択が韓国政治の未来を左右する

著名な政治評論家、金大賢(キム・デヒョン)氏(仮名)は、「中道層の動向は、韓国政治の風向きを読む上で重要な指標となる」と指摘します。「特に早期大統領選挙が実施される場合、中道層の支持が勝敗を分ける可能性が高い。今後の政治動向を注視していく必要がある」と述べています。

中道層へのアピール合戦が激化

与党「国民の力」は、釈放決定を追い風に弾劾棄却を訴えています。一方、「共に民主党」は釈放決定と弾劾は無関係であると主張し、世論への働きかけを強めています。今後の焦点は、中道層の支持をいかに取り付けるかという点にあります。

まとめ:今後の展開に注目

尹大統領釈放後の世論調査では、国民全体では「現政権維持」支持が微増したものの、中道層においては「政権交代」支持が拡大していることが明らかになりました。この中道層の動向が、今後の韓国政治の行方を大きく左右することになりそうです。憲法裁判所の判断、そして各党の戦略に注目が集まります。