昭和世代の憧れ、幾重にも重なった美しい層が特徴のアイスケーキ「ビエネッタ」が、2024年3月31日をもって販売終了となりました。長年愛されてきたこのアイスの終焉に、SNS上では悲しみの声が広がっています。一体なぜ販売終了に至ったのか、そして復活の可能性はあるのでしょうか?この記事では、その真相に迫りつつ、ライセンス契約の仕組みや今後の展望についても詳しく解説していきます。
ビエネッタ販売終了の背景:ライセンス契約終了の波紋
ビエネッタは、イギリスのユニリーバと森永乳業のライセンス契約によって製造・販売されてきました。今回の販売終了は、この契約の終了が直接的な原因です。 長年企業間契約に携わってきた架空の弁護士、山田一郎氏によると、「ライセンス契約とは、簡単に言えば、オリジナル商品の製造・販売などを他の企業に許可する契約のこと」とのこと。ユニリーバは、日本の販売網や法規制への対応などを考慮し、森永乳業にライセンス生産を委託する道を選んだのです。
ビエネッタの断面図
しかし、ライセンス契約には、ブランド価値の向上や生産量の決定権など、ライセンス先(森永乳業)に委ねられる部分も多く、ユニリーバ側のコントロールが難しい側面もあったようです。
時代の変化とブランドの認知度:ビエネッタの現状
2023年に実施された認知度調査では、15~25歳の層でビエネッタを正確に認識している人はわずか4%という結果が出ています。 山田弁護士は、「昭和世代には高い認知度を誇ったビエネッタですが、時代の流れとともに、そのブランド名を使うことが森永乳業にとって必ずしもメリットではなくなってしまった可能性があります」と指摘しています。
かつてはエスキモーブランドで販売されていたビエネッタ
販売終了が発表されると、SNS上では「どこにも売っていない」という嘆きの声や、フリマサイトでの高額転売が横行するなど、改めてビエネッタへの注目が集まりました。
復活の可能性を探る:ライセンス契約の行方
「ビエネッタ」は商標登録されているため、今後の国内製造・販売継続には、ユニリーバが自ら製造・販売するか、森永乳業以外の企業が新たにライセンス契約を締結するかの2つの道が考えられます。
しかし、山田弁護士は、「『ビエネッタ』という名前自体の賞味期限が過ぎている可能性もある」と指摘。別の企業が製造・販売したとしても、森永乳業独自のノウハウによる味の変化などがクレームにつながる可能性も懸念されます。
現実的な選択肢としては、ブランドごと第三者に売却する可能性も考えられます。氷菓業界への新規参入を目指す企業にとって、ビエネッタのブランド名は魅力的な足掛かりとなるかもしれません。
まとめ:ビエネッタの未来
長年愛されてきたアイスケーキ「ビエネッタ」の販売終了は、多くのファンにとって寂しい出来事となりました。復活の可能性はゼロではありませんが、様々な課題も存在します。 今後の展開に注目が集まるところです。