ゼレンスキー大統領、トランプ氏との電話会談でザポロジエ原発の所有権は協議せず

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、20日、ドナルド・トランプ前米大統領との19日に行われた電話会談の内容について明らかにしました。注目されていたザポロジエ原子力発電所の所有権問題については、協議の対象外であったことを明言しました。

ザポロジエ原発の所有権、協議対象外

ゼレンスキー大統領の発言によると、19日の電話会談は主にウクライナ情勢と両国間の関係強化について議論されたとのことです。ザポロジエ原発に関しては、その安全確保の重要性について意見交換は行われたものの、所有権の移転などについては一切話し合われていないと強調しました。

ゼレンスキー大統領ゼレンスキー大統領

ウクライナ情勢と二国間関係が主要議題

会談では、ロシアのウクライナ侵攻が続く中での国際社会の対応や、ウクライナへの支援の継続について話し合われたとみられています。ゼレンスキー大統領は、ウクライナの主権と領土の一体性への支持を改めて表明したトランプ氏に謝意を伝え、今後の二国間関係の更なる発展に期待を示しました。

専門家の見解

国際政治アナリストの田中一郎氏(仮名)は、「今回の会談は、ウクライナ情勢における米国の役割を再確認する重要な機会となった」と指摘します。「ザポロジエ原発の所有権問題が協議されなかったことは、現状維持の方針を示唆していると言えるでしょう。今後の両国の動向に注目する必要があります。」

ザポロジエ原発ザポロジエ原発

ザポロジエ原発は、現在ロシア軍の支配下に置かれており、その安全性が国際社会で懸念されています。IAEA(国際原子力機関)も、同原発への査察を実施し、状況の監視を続けています。

今後の展望

ゼレンスキー大統領は、引き続き国際社会との連携を強化し、ロシアへの圧力を強めていく姿勢を示しています。また、米国との関係強化も重視し、ウクライナの復興と安定に向けて協力を深めていく考えです。

今回の電話会談は、ウクライナと米国の関係継続を確認する場となりました。ザポロジエ原発の所有権問題については協議されなかったものの、今後の両国の動向、そしてウクライナ情勢の行方に引き続き注目が集まります。