深夜の無人ケーキ店。甘い香りに包まれるはずの空間で、信じられない光景が繰り広げられました。ソウル市松坡区の24時間営業の無人ケーキ店で、20代前半とみられるカップルが店内の照明を勝手に消し、ノートパソコンで映画鑑賞。さらには、横になるなどまるで自宅のようにくつろいでいたのです。この行為は他の客の利用を妨害する迷惑行為として、店主によって警察に通報されました。
無人店舗での迷惑行為、SNSで拡散
この出来事は、韓国の複数のオンラインコミュニティで「無人カフェ、若者がデート」というタイトルで拡散されました。「当店は24時間無人で営業する店舗です。勝手に照明を消して映画を見る場所ではありません」という店主の注意書きと共に、カップルが店内で映画鑑賞している写真が公開され、大きな波紋を呼びました。
店内で映画鑑賞するカップルの様子
お店のマネージャーは韓国メディアnews1の取材に対し、カップルが先月23日午前0時40分から午前6時5分まで店内の照明を消していたため、他の客が利用できなかったと説明。午前1時ごろに来店した別の客は「店内が暗いが、ケーキを購入しても大丈夫か」というメッセージを残していました。このメッセージを翌朝確認したことで、マネージャーは事態を把握したといいます。
営業妨害で損害賠償請求も
防犯カメラには、カップルが照明を消して座り込み、時折横になる様子が映っていました。驚くべきことに、朝に帰る際も店の明かりを消したままタクシーに乗り、店を後にしていたのです。店主は営業損失に対する損害賠償請求を予定しており、「連絡がない場合は警察に通報します」と警告しています。
無人店舗の課題とモラル
今回の出来事は、無人店舗の運営における課題と利用者のモラルを改めて問うものとなりました。人件費削減や24時間営業といったメリットがある一方で、防犯や迷惑行為への対策が重要です。
日本の飲食店経営コンサルタント、佐藤一郎氏(仮名)は「無人店舗は、利用者の良心に委ねられている部分が大きい。監視カメラの設置や定期的な巡回など、防犯対策を強化するとともに、利用規約を明確に提示する必要がある」と指摘しています。
便利さと責任のバランス
無人店舗は、私たちの生活をより便利にしてくれる存在です。しかし、その利便性を享受するためには、利用者一人ひとりの責任ある行動が不可欠です。今回の出来事を教訓に、改めて無人店舗の利用マナーについて考えてみる必要があるのではないでしょうか。