ヘンリー王子が、アフリカ南部レソトのセーイソ王子とともに設立した慈善団体「サンタバリー」のパトロン職を辞任しました。エイズと闘う若者を支援するこの団体で、理事会との対立が表面化し、王子は「ショックを受けている」と声明を発表。一体何が起こっているのでしょうか?この記事では、サンタバリー設立の背景、内紛の現状、そして今後の展望について詳しく解説します。
サンタバリーとは?設立の背景と活動内容
サンタバリーは、2006年にヘンリー王子とレソトのセーイソ王子によって設立された慈善団体です。「サンタバリー」とはレソトの言葉で「私を忘れないで」という意味を持ち、ヘンリー王子の母である故ダイアナ妃への追悼の意も込められています。HIV/エイズ感染率が世界的に高いレソトで、若者への支援を目的とした活動を行ってきました。
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2004年にレソトを訪問したヘンリー王子は、HIV/エイズに苦しむ子どもたちの現状を目の当たりにし、大きな衝撃を受けました。セーイソ王子と協力し、両国の王子たちの母親への想いを形にするため、サンタバリーが誕生したのです。
理事会との対立:内紛の真相
今回、ヘンリー王子がパトロン職を辞任するに至った背景には、サンタバリー理事会のソフィー・チャンダウカ理事長との対立があります。チャンダウカ氏は自身の地位保全のために法的措置を取り、ヘンリー王子を「被害者の役を演じている」と批判。王子側も共同声明で辞任を表明し、理事会メンバーも辞任するなど、団体内部の混乱が深刻化しています。
内紛の詳細は明らかになっていませんが、チャンダウカ氏は「ガバナンスの欠如、脆弱な執行管理、権力の乱用、いじめ、嫌がらせ、女性差別、女性蔑視、その結果として生じた隠蔽」を告発しています。英国の慈善委員会もこの問題を認識しており、調査を進めています。
今後のサンタバリー:活動への影響は?
ヘンリー王子の辞任は、サンタバリーの活動に大きな影響を与える可能性があります。王子の知名度と影響力は、資金調達や活動の認知度向上に大きく貢献してきたからです。今後の活動継続のためには、新たなパトロンの選定や組織体制の見直しが必要となるでしょう。
サンタバリーはパトロンの辞任はまだ受理していないとしており、「評議会の再編」は「サンタバリーの野心的な変革の一環」と説明しています。今後の動向に注目が集まります。
まとめ:サンタバリーの未来
ヘンリー王子の辞任は、サンタバリーにとって大きな転換期となるでしょう。組織内部の対立を乗り越え、設立当初の理念を守りながら、活動を継続していくことができるのか。今後のサンタバリーの歩みを見守っていきたいところです。