公共放送への資金提供打ち切りを主張する共和党議員:NPRとPBSは「米国民を洗脳」?

公共放送への資金提供打ち切りを求める声が、米共和党議員から上がっています。NPRやPBSといった公共メディアは「米国民を洗脳している」と主張し、物議を醸しています。この記事では、共和党議員による公共放送への批判、その背景にある政治的対立、そして公共放送の現状について詳しく解説します。

共和党議員、公共放送への資金提供打ち切りを要求

2025年3月26日、米ワシントンの連邦議会議事堂で開催された下院監視・政府改革委員会の公聴会において、共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は、公共放送協会(CPB)への資金提供の完全停止と解体を要求しました。CPBは、NPRやPBSといった公共メディアへの資金提供を統括する非営利団体です。

マージョリー・テイラー・グリーン下院議員が公聴会で発言する様子マージョリー・テイラー・グリーン下院議員が公聴会で発言する様子

グリーン議員は、NPRとPBSの責任者に対し、これらの公共放送局から発信される情報は過激であり、米国民、特に子供たちを洗脳していると非難しました。

トランプ前大統領の影響と「国民の敵」批判

グリーン議員は、ドナルド・トランプ前大統領の熱烈な支持者として知られる極右議員です。トランプ前大統領も、伝統的なニュースメディアを「国民の敵」と呼んで批判しており、グリーン議員の発言もその流れを汲むものと見られます。 メディア研究の専門家である佐藤一郎氏(仮名)は、「トランプ前大統領の影響下で、保守派の一部には既存メディアへの不信感が根強く存在する」と指摘しています。

公共放送の現状と視聴者数

CPBは60年近く前に設立され、議会では2027年までの予算が承認されており、5億ドル(約752億円)以上の資金が提供されています。NPRは約4000万人の米国民が週に少なくとも1回は聴取し、PBSの視聴者は月間約3600万人と、多くの国民に利用されています。

「急進左派のエコーチェンバー」vs.「FOXニュース以外すべて閉鎖」:激化する対立

グリーン議員は、NPRとPBSは「都市部の裕福な白人のリベラル派や進歩派といった少ない視聴者向けの急進左派のエコーチェンバー」になっていると主張しました。一方、民主党議員からは、グリーン議員の発言は「FOXニュース以外のすべてのメディアを閉鎖したがっている」という強い批判が寄せられています。公共放送を巡る政治的対立は激化の一途をたどっています。

まとめ

公共放送への資金提供打ち切りを求める共和党議員の主張は、メディアの役割、政治的対立、そして表現の自由といった重要な論点を提起しています。今後の動向が注目されます。 公共放送の在り方について、あなたはどのように考えますか?ぜひコメント欄であなたの意見を共有してください。 また、jp24h.comでは、様々な社会問題に関する最新情報をお届けしています。他の記事もぜひご覧ください。