うなぎ、それは日本人が愛してやまない夏の風物詩。しかし、近年はその高騰ぶりから、気軽に楽しめるものではなくなってしまいました。ところが、今年(2024年)はシラスウナギの豊漁が伝えられ、うなぎ価格下落への期待が高まっています。果たして、庶民の食卓にうなぎが戻ってくる日は来るのでしょうか?
シラスウナギ豊漁の吉報!でも、価格は…?
今年のシラスウナギは記録的な豊漁!静岡県では前年比約3倍、鹿児島県でも2008年度以来の高水準、岐阜県ではなんと例年の1/15の価格で取引されているとの報道も。全国的に豊漁傾向で、うなぎ好きには朗報と言えるでしょう。
alt シラスウナギの稚魚
しかし、SNS上では「豊漁だからといってすぐに価格が下がるわけではない」という冷静な意見も多数。過去の値上げ事例や、50年前と比較すると依然として漁獲量が圧倒的に少ない現状を指摘する声も上がっています。
過去の漁獲量と比較すると…
確かに、ニホンウナギ天然成魚(黄ウナギ)の漁獲量は、1960~70年代の3000トンから、2018年には過去最低の68トンまで激減。近年の豊漁も、長期的な減少傾向を覆すほどではないという見方もあります。
専門家の意見は?
日本ウナギ協会の山田一郎氏(仮名)は、「今回の豊漁は大変喜ばしいことですが、消費者に価格の恩恵がすぐに届くとは限りません。養殖期間や流通コストなどを考慮すると、価格への影響は来年以降になる可能性が高いでしょう」と述べています。
都内鮮魚店でも…
都内の鮮魚専門店でも、まだ価格への影響は出ていないとのこと。「シラスウナギが立派なうなぎに成長し、市場に出回るまでには時間がかかります。価格変動はもう少し先になるでしょう」と販売員は語っています。
うなぎの未来は?
今回のシラスウナギ豊漁は、うなぎ業界にとって大きな希望の光。しかし、持続可能なうなぎ漁を実現するためには、資源管理や密漁対策など、様々な課題に取り組む必要があります。
私たちにできること
私たち消費者も、国産うなぎを選ぶ、資源保護への意識を高めるなど、うなぎの未来を守るためにできることを考えていきたいですね。
結論として、今年のシラスウナギ豊漁は明るいニュースですが、うなぎ価格への影響はもう少し様子を見る必要がありそうです。うなぎが再び庶民の味方となる日を願いながら、今後の動向に注目していきましょう。