インターネット上では男女間の意見の相違がかつてないほど顕著になっています。「赤いきつね」「パーカーおじさん」「身長170センチ男論争」など、日々様々な話題が議論の的となっています。結婚やお金に関する相談を受ける婚活ファイナンシャルプランナーの山本昌義氏によると、婚活市場では以前から男女間の「分かり合えなさ」は存在していましたが、令和に入りさらに加速しているとのことです。
男女間の溝を深める要因とは？
山本氏は、以前は「年収」「容姿」といった比較的分かりやすい理由で相手を受け入れられないケースが多かったのに対し、近年は男女が互いに指摘する「ダメ出しポイント」が急増していると指摘します。インターネット上では匿名で本音をぶちまけることができ、過激な異性批判も拡散されやすくなっています。こうした状況が、現実世界での男女間の溝を深めている一因と考えられます。
男女の溝を象徴するイラスト
トレンド評論家の牛窪恵氏は、この現象に「推し活」文化の拡大が影響していると分析します。「推し活」とは、アイドルや俳優、アニメキャラなどを応援し、お金を費やす活動のこと。研究によると、「推し活」は恋愛と同様に脳を刺激し、ドーパミンを分泌させる効果があるそうです。牛窪氏は、「推し活」で恋愛に似た感情を味わうことで、現実の異性への関心が薄れ、理想と現実のギャップに苦しむ人が増えていると指摘します。
マッチングアプリの影響
精神科医の熊代亨氏は、マッチングアプリの普及も男女間の分かり合えなさを加速させていると推測します。マッチングアプリは手軽に異性と出会える一方、自分のプロフィールを細かく登録する必要があり、相手を選ぶ際も条件で絞り込むことが可能です。2024年のアップデイト社の調査によると、18歳〜28歳の男女の約6割がマッチングアプリの利用経験があると回答しています。しかし、条件に重点を置きすぎるあまり、相手の人間性を見落としたり、過度に理想を追い求めてしまう可能性も懸念されます。
相手の理解と歩み寄り
結婚相談所のベテランカウンセラー、山田花子氏（仮名）は、「大切なのは、相手を完璧な存在としてではなく、一人の人間として理解しようと努めること」と語ります。「欠点も含めて相手を受け入れ、共に成長していく姿勢が、良好な関係を築く上で不可欠です。」
マッチングアプリのイメージ
男女間の溝は、インターネットやアプリの影響を受けつつも、 ultimately はコミュニケーション不足や相互理解の欠如から生まれます。相手への共感と歩み寄りこそが、令和の恋愛を乗り越える鍵となるのではないでしょうか。
