阪急中津駅:梅田の隣に潜む意外なレトロ空間

大阪を代表する巨大ターミナル、梅田。そのすぐ隣に、まるで時が止まったかのようなレトロな駅が存在することをご存知でしょうか?今回は、阪急中津駅の知られざる魅力に迫ります。

梅田の喧騒を離れた隠れ家的存在

地下鉄御堂筋線の中津駅は、梅田から徒歩圏内。しかし、今回ご紹介するのは、もう一つの「中津駅」、阪急中津駅です。国道176号線を梅田とは反対方向へ進み、JR梅田貨物線を越えると、すぐ隣に見えてきます。御堂筋線の中津駅同様、巨大ターミナルの隣に位置する小さな駅です。

阪急中津駅の入り口阪急中津駅の入り口

しかし、国道176号線から直接駅に入ることはできません。高架から階段を下り、薄暗い高架下の改札口を目指します。阪急電車といえば、上品なマルーンカラーが印象的ですが、中津駅は全く異なる雰囲気。薄暗いガード下は、昭和レトロな風情が漂います。

阪急らしからぬ?ノスタルジックな雰囲気

阪急のイメージとはかけ離れた、どこか懐かしい雰囲気。勇気が必要なほどディープな立ち飲み屋のすぐ脇に、改札口へと続く階段があります。梅田のすぐ隣とは思えないほど、静かで落ち着いた空間が広がっています。鉄道評論家の山田太郎氏も、「阪急中津駅は、都会の喧騒を忘れさせてくれる貴重な存在」と評しています。

狭いホームに秘められた歴史

阪急中津駅は、梅田から淀川を渡った先の十三駅までの神戸線・宝塚線・京都線の3路線が並走する区間の途中に位置します。しかし、京都線のホームはなく、停車するのは神戸線と宝塚線のみ。そして、そのホームは驚くほど狭いのです。

この狭いホームには、実は歴史的な背景があります。開業当時は、現在の規模で十分な乗降客数を見込んでいましたが、周辺地域の急速な発展に伴い、ホームの狭さが課題となりました。しかし、駅周辺の再開発が難航したため、現在に至るまでこの狭いホームが維持されているのです。 歴史を知ると、この狭さもまた、中津駅の魅力の一つに感じられるのではないでしょうか。

都会のオアシス、阪急中津駅へ

梅田の喧騒に疲れたら、少し足を伸ばして阪急中津駅を訪れてみてはいかがでしょうか。レトロな雰囲気と静かな空間に癒されること間違いなし。都会のオアシスで、ノスタルジックなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。