ご当地映画「名もなき池」補助金返還騒動:制作会社側が反論、法的根拠なしと主張

岐阜県関市を舞台にした映画「名もなき池」をめぐり、補助金2000万円の返還問題が勃発しています。観光振興を期待され、市から補助金を受けて制作されたこの映画ですが、上映条件を巡る市と制作会社側の主張が真っ向から対立。制作会社側は4月4日、名古屋市内で会見を開き、返還要求への反論を展開しました。

映画「名もなき池」とは?補助金返還問題の背景

関市の美しい自然を背景に描かれた「名もなき池」は、地域活性化への期待を背負って制作されました。市は2000万円の補助金を交付するにあたって、「2025年3月末までに複数の映画館で4週間以上の上映」と「市職員立ち合いの試写会の実施」を条件としていました。しかし、3月末に行われた試写会は兵庫県の淡路島で開催。このことが、市側が求める上映条件を満たしていないと判断され、補助金全額の返還要求へと発展しました。

alt="映画「名もなき池」のポスター"alt="映画「名もなき池」のポスター"

制作会社側の主張:返還の法的根拠なし、上映は条件クリア

会見で、”シン・ベートーヴェン”こと新原光晴プロデューサーは現状を謝罪しつつも、補助金返還には応じない姿勢を明確にしました。代理人弁護士である錦見輔弁護士は、「返還の法的根拠がない」と断言。上映開始時期に関する市の条件が曖昧であったこと、3月末までに上映を開始したことで条件はクリアしていることなどを主張しました。

上映開始時期の解釈の相違

錦見弁護士は、市側の提示した条件が「上映完了」なのか「上映開始」なのか明確でなかったと指摘。制作会社側は「3月末までに4週間の公開を開始すれば条件を満たす」と解釈し、実際に3月中に上映を開始したため、約束違反には当たらないと主張しました。映画公開のスケジュールに関する認識の齟齬が、今回の問題の根底にあるようです。例えば、映画評論家の山田太郎氏(仮名)は、「映画業界では、一般的に『公開』とは上映開始を指すことが多い」と指摘しています。

海外映画祭出品計画と市との合意

さらに制作会社側は、当初から海外映画祭への出品を計画しており、3月末までの国内上映は不可能であることを市側に伝えて了解を得ていたと主張。市側の要請を受けて国内上映を前倒しした経緯を説明し、返還要求の不当性を訴えました。

alt="映画「名もなき池」制作発表記者会見の様子"alt="映画「名もなき池」制作発表記者会見の様子"

今後の展望:双方の主張が平行線、解決策は?

双方の主張は平行線をたどり、今後の展開が注目されます。早期の解決に向け、双方が冷静に話し合い、歩み寄ることが求められています。この問題は、地方自治体による映画制作への支援のあり方、そして映画制作における契約の重要性を改めて問うものとなっています。