ウクライナ北東部の都市スムイがロシア軍のミサイル攻撃を受け、多数の死傷者が出たという痛ましいニュースが世界を駆け巡りました。ゼレンスキー大統領は、この攻撃で少なくとも34人が死亡、117人が負傷したと発表。平和への道筋が見えない中、ウクライナ紛争は新たな悲劇を生み出しました。
ロシア軍によるミサイル攻撃の実態
ゼレンスキー大統領によると、スムイ中心部には弾道ミサイル2発が着弾。さらに、クラスター爆弾の使用も疑われており、その被害の甚大さが浮き彫りになっています。攻撃の標的となったのは、市街地にある建物で、民間人の犠牲も多数出ている模様です。国際人道法に抵触する可能性も指摘されており、今後の調査が待たれます。
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国際社会の反応と停戦交渉への影響
この攻撃に対し、欧米諸国からは非難の声が殺到しています。フランスのマクロン大統領は、ロシアが戦争継続の道を選んだと強く非難。ドイツのメルツ党首は、この攻撃を「深刻な戦争犯罪」と断じ、ウクライナへの更なる軍事支援の必要性を訴えました。一方、アメリカのトランプ大統領は、ウクライナとロシアの双方の人命を救うために停戦を目指すと述べ、直接的なロシア批判は避けました。停戦交渉への影響も懸念され、今後の国際社会の動向が注目されます。
ゼレンスキー大統領のアメリカへの不信感
ゼレンスキー大統領は、アメリカのCBSテレビのインタビューで、アメリカを頼れるパートナーと思いたいが、疑念があると発言。これは、ウクライナへの軍事支援をめぐるアメリカ政府の対応に不満を抱いている表れとみられます。
ロシア側の主張とウクライナ空軍の損失
ロシア国防省は、スムイへの攻撃は軍事施設を狙ったもので、約60人のウクライナ兵が死亡したと発表。ウクライナ側の発表とは大きく食い違っており、情報の真偽は不明です。また、ウクライナ空軍は、アメリカ製のF16戦闘機が戦闘任務中に撃墜され、パイロットが死亡したと発表しました。ウクライナ軍にとって痛手となることは間違いありません。
紛争の長期化と今後の展望
今回のスムイへのミサイル攻撃は、ウクライナ紛争の長期化と泥沼化を改めて示すものとなりました。和平への道筋は見えず、更なる犠牲者の増加が懸念されます。国際社会は、一刻も早く停戦を実現し、人道危機を回避するために、より積極的な外交努力を展開する必要があります。