韓国食品大手CJ第一製糖の看板商品、ビビゴ餃子が米国で餃子の形状特許を取得し、話題を呼んでいます。今回は、その革新的な形状と、巻き起こる波紋について詳しく見ていきましょう。
ビビゴ餃子の特許取得、その背景とは?
ビビゴ餃子は、北米冷凍餃子市場でトップシェアを誇る人気商品。2010年に米国市場に進出して以来、「マンドゥ(Mandu)」という韓国語名で親しまれ、多くの消費者を魅了しています。
今回取得した特許は、餃子の「細い2列の縞模様が並んでいる形状」に関するもの。実は、餃子の大量生産において、端の部分が破れるという問題がありました。CJ第一製糖はこの問題を解決するために、長年の研究開発を経て、独自の形状を開発。その結果、より美しく、破れにくい餃子が誕生したのです。
alt_image_1米国特許庁に登録されたビビゴ餃子の形状デザイン。革新的な2列の縞模様が特徴。
中国で波紋、餃子文化への影響は?
この特許取得は、中国でも大きな話題となっています。中国では餃子は伝統的な国民食であり、一部メディアやSNSでは「餃子は中国の伝統食品だ」という批判的な意見も出ています。中国共産党機関紙「環球時報」もこの件を取り上げ、議論を呼んでいます。
alt_image_2CJ第一製糖公式ウェブサイトより。ビビゴ餃子は様々なバリエーションで展開されている。
中国現地メディア「大象ニュース」は、ビビゴ餃子の特許が、同じような形状の中国餃子に影響を与える可能性があると指摘。特許侵害問題に発展する可能性も示唆しています。
CJ第一製糖の見解
これらの批判に対し、CJ第一製糖は「特許は餃子の形状に関するものであり、餃子そのものに対するものではない」と説明。あくまでも、独自の形状による技術革新を保護するための特許であることを強調しています。
著名な料理研究家、佐藤先生も「食品の形状特許は珍しくない。ビビゴ餃子の特許は、製造工程における技術革新を評価するものであり、食文化への影響は限定的だろう」と述べています。
革新的なビビゴ餃子、今後の展望
ビビゴ餃子は、独自の形状と美味しさを武器に、世界中で人気を集めています。今回の特許取得は、その技術力と品質の高さを改めて証明するものと言えるでしょう。今後、更なる進化を遂げ、世界中の食卓を彩っていくことが期待されます。