ホワイトハウスでノルウェーのストーレ首相と会談した当時のトランプ米大統領の発言が、日米、韓米関係に波紋を広げています。2025年4月24日、トランプ氏は関税措置をめぐる各国との交渉において、安全保障問題は「取引(ディール)の対象にするつもりはない」と明言しました。
alt2025年4月、ホワイトハウスにてノルウェー首相と会談するトランプ元大統領(当時)
長年の「搾取」への不満を吐露
トランプ氏は記者団に対し、「米国は歴史上、おそらくどの国よりも、45~50年もの間、搾取されてきた。それによって他国は豊かになった」と、長年にわたる貿易における不公平感を訴えました。 特定の国名は挙げませんでしたが、日本や韓国との貿易交渉を念頭に置いた発言とみられています。
「事実上、米国が軍の面倒を見ているにもかかわらず、貿易において我々を公平に扱わない国がある」と続け、同盟国に対する不満を露わにしました。 国際政治アナリストの佐藤一郎氏(仮名)は、「この発言は、安全保障と貿易を結びつけるトランプ氏の姿勢を明確に示すもの」と指摘しています。 同盟国への軍事支援と引き換えに、貿易面での譲歩を求めるという、いわば「取引」の姿勢が改めて浮き彫りになったと言えるでしょう。
安全保障と貿易の切り離しを強調
一方で、トランプ氏は「軍事については別に話す」とし、「いかなる取引においても(軍事を)対象とするつもりはない」とも述べました。 安全保障と貿易は別問題として扱う姿勢を示した形です。
この発言の真意をめぐっては様々な憶測が飛び交っています。 経済評論家の田中花子氏(仮名)は、「安全保障は交渉材料にしないと明言することで、貿易交渉における圧力を高める狙いがあったのではないか」と分析しています。 つまり、安全保障を切り離すことで、貿易交渉でより強硬な姿勢に出られるというわけです。
日韓への影響は?
トランプ氏の発言は、日米、韓米関係にどのような影響を与えるのでしょうか。 専門家の間では、今後の貿易交渉の行方が注視されています。 特に、自動車関税などをめぐる交渉に影響が出る可能性が指摘されています。
日本や韓国は、米国の安全保障上の重要な同盟国です。 しかし、トランプ政権下では、貿易摩擦が激化することもありました。 今後の米国の動向次第では、日米、韓米関係が再び緊張する可能性も否定できません。
まとめ
トランプ元大統領の発言は、安全保障と貿易の複雑な関係性を改めて浮き彫りにしました。 今後の国際情勢を理解する上で、重要なポイントとなるでしょう。 今後の展開に注目が集まります。