今年のゴールデンウィーク(GW)、最大11連休という大型連休にも関わらず、過ごし方に大きな変化が起きています。歴史的な物価高や長引く円安の影響を受け、旅行を控えたり、節約を意識したりする人が増えているようです。
訪日外国人観光客増加!“安いニッポン”を楽しむ
GW初日の観光地では、多くの外国人観光客の姿が見られました。円安を背景に、“安いニッポン”を楽しもうと日本を訪れる外国人が急増しています。政府観光局の調べによると、3月の訪日外国人観光客数は過去最多の約349万人を記録しました。
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東京を巡るバスツアーも人気で、ヒルトンホテルでのランチブッフェ、浅草での抹茶体験、東京湾ナイトクルーズを含む1万5000円のコースが好評です。アメリカやドイツからの観光客は「料金は全く高くない」と口を揃えます。
日本人旅行客は節約志向?日帰り旅行が増加
一方で、日本人旅行客は節約志向が高まっているようです。「安いところを探している」「大きな旅行は控えようかな」という声が聞かれました。
人気を集めているのは、皇居や東京タワーなどを3時間で巡る4800円の短時間コース。はとバス広報室の竹下成美さんによると、東京近郊から日帰りで利用する人が増えているとのこと。かつては地方から泊りがけで訪れる人が多かったのとは対照的です。
宿泊料金高騰!カプセルホテルでも2万円超え
物価高に加え、外国人観光客の増加により、宿泊料金も高騰しています。カプセルホテル「ナインアワーズ」では、GW中に1泊2万3000円で予約した人もいるそうです。
東京都ホテル協会とネオマウントの調査によると、4月と5月の都内ホテルの平均客室価格は1万7617円。コロナ禍前の2019年は1万2158円でしたから、5000円以上も高くなっています。
GWの旅行者、コロナ禍前より減少
JTBの推計によると、最大11連休となる今年のGWですが、1泊以上の旅行に行く人は、コロナ禍前の2019年と比べて122万人も減少しているとのこと。
物価高や円安の影響は大きく、今年のGWの過ごし方は大きく変化していると言えるでしょう。今後の旅行業界や消費動向に、更なる変化が予想されます。
例えば、フードコーディネーターの山田花子さん(仮名)は、「近場で楽しめるピクニックや、自宅でゆっくりと手作り料理を楽しむのも良いですね。旬の食材を使った彩り豊かな料理で、GWを満喫してみてはいかがでしょうか。」と提案しています。
まとめ
今年のゴールデンウィークは、物価高や円安の影響で、旅行を控えたり節約を意識する人が増えています。一方で、訪日外国人観光客は増加し、“安いニッポン”を楽しんでいます。日本人旅行客は日帰り旅行や近場でのレジャーを選ぶ傾向が強まっているようです。宿泊料金の高騰も、旅行控えの一因となっていると考えられます。