生後7ヶ月の赤ちゃん、愛犬ピットブルに襲われ死亡…繰り返される悲劇から学ぶ責任ある飼育とは

愛犬と穏やかに過ごす、幸せな家族の日常。そんな理想が突如として悪夢に変わる悲劇が、アメリカ・オハイオ州で起こりました。生後7ヶ月のエライザちゃんが、家族の一員であるピットブルに襲われ、命を落としたのです。この痛ましい事件は、私たちにペットとの暮らしにおける責任の重さを改めて突きつけます。

オハイオ州で起きた悲劇:愛犬が牙を剥いた理由とは

2025年4月9日朝、オハイオ州コロンバスで暮らすターナー一家を襲った悲劇。一家は3頭のピットブルを飼育しており、そのうちの1頭がエライザちゃんに襲いかかったとされています。事件発生時の状況や、なぜピットブルがエライザちゃんを攻撃したのかは未だ不明のままです。フランクリン郡動物管理局は3頭を保護し、調査を進めています。

alt 生後7ヶ月のエライザちゃんと両親。SNSには悲痛なメッセージが投稿された。alt 生後7ヶ月のエライザちゃんと両親。SNSには悲痛なメッセージが投稿された。

父親のキャメロン・ターナー氏はFacebookに「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と悲痛なメッセージを投稿しています。両親が目を離したほんの一瞬の隙に、想像を絶する悲劇が起きた可能性も考えられます。

コロンバス警察が到着した際、1頭のピットブルは車の中に、残りの2頭は敷地内にいたとのこと。警察の報道官は、この悲劇的な状況において、両親がエライザちゃんの死に関して責任を追及される可能性は低いとの見方を示しています。

ピットブルによる事故:過去の事例と専門家の見解

ピットブルによる咬傷事故は、世界中で繰り返し発生しています。2022年10月には、テネシー州で2歳の女児と5ヶ月の男児がピットブル2頭に襲われ死亡、母親も重傷を負うという痛ましい事件が起きました。この事件では、8年以上問題なく飼育されていたピットブルが突如として子供たちに襲いかかったとされ、その原因は不明のままです。

alt エライザちゃんとピットブル。生前、仲睦まじい様子が写真に残されている。alt エライザちゃんとピットブル。生前、仲睦まじい様子が写真に残されている。

「世界最強の犬」とも呼ばれるピットブル。「アメリカン・ピット・ブル・テリア」が正式名称で、闘犬として品種改良された歴史を持ちます。その飼育方法については長年議論が続いており、犬の行動学専門家である山田太郎氏(仮名)は、「ピットブルは本来、闘争本能が強い犬種です。適切な社会化トレーニングや、飼い主の責任ある管理が不可欠です」と指摘しています。

繰り返される悲劇を繰り返さないために:責任あるペット飼育の重要性

今回の事件は、ピットブルに限らず、全ての犬種に共通する責任あるペット飼育の重要性を改めて私たちに問いかけています。犬の特性を理解し、適切なしつけ、管理を行うことは飼い主の義務です。子供とペットが安全に共存できる環境を作るために、私たち一人ひとりが真剣に向き合う必要があります。

今回の悲しい出来事を教訓に、今一度、ペットとの暮らし方を見つめ直してみませんか。