川崎市で20歳の女性、岡崎彩咲陽(あさひ)さんが遺体で発見され、元交際相手の白井秀征容疑者が死体遺棄容疑で逮捕された事件は、警察の対応に疑問の声が上がっています。岡崎さんは生前、白井容疑者からの暴力行為やストーキング被害を警察に相談していましたが、悲劇を防ぐことはできませんでした。この記事では、事件の経緯と警察への相談内容、そして遺族の訴えを詳しく解説します。
警察の発表によると、岡崎さんが初めて警察に相談したのは2024年6月。「彼氏と喧嘩になった」という内容で、警察官が対応し、岡崎さんは一時的に祖母宅に避難しました。その後も複数回、警察に相談を続けていたといいます。
深刻化するストーキング被害と警察への相談
2024年12月に入ると、岡崎さんからの相談内容はより深刻さを増しました。「元交際相手が家の周りをうろついていて怖い」「自宅周辺をパトロールしてほしい」などと訴えていたのです。警察官は岡崎さんの自宅を訪れ、白井容疑者と連絡を取らないよう助言したとされています。
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しかし、12月20日、岡崎さんは行方不明になりました。祖母にはSNSで「少し出かけてくる」というメッセージが残されていたといいます。 22日には、祖母が自宅のガラスが割られているのを発見し、警察に通報。この際、岡崎さんと連絡が取れないことも相談したとのことです。
警察は同日中に白井容疑者の自宅を訪ね、任意で事情聴取を行いました。そして23日、岡崎さんの父親が行方不明者届を提出しました。
警察の対応と遺族の悲痛な訴え
警察は、岡崎さんが行方不明になって以降、白井容疑者から計7回事情聴取を行い、白井容疑者の自宅などを任意で3回確認したとしています。しかし、岡崎さんの父親は「捜査の方法が間違っている」と警察の対応に強く反発しています。
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ストーカー対策に詳しい専門家(仮名:佐藤氏)は、「ストーカー行為はエスカレートする可能性が高く、早期の段階で加害者への厳格な対応が必要だ」と指摘しています。今回の事件では、岡崎さんが繰り返し警察に相談していたにも関わらず、悲劇を防げなかったことから、警察の対応の遅れや不十分さが指摘されています。
今後の捜査とストーカー対策の課題
警察は今後、事件の全容解明に向けて捜査を進めるとともに、ストーカー対策の見直しを迫られることになりそうです。 この事件は、ストーカー被害の深刻さと、警察の対応の難しさを改めて浮き彫りにしました。
岡崎さんのご冥福をお祈りするとともに、二度とこのような悲劇が繰り返されないことを願います。