「ベンツの助手席に100万円の束がゴロゴロ…自宅は2DKの質素な賃貸マンション…？」 1000億円もの巨額を動かした伝説の相場師、加藤暠。彼の名は、1981年の逮捕劇で市場を震撼させ、兜町にパニックを引き起こしたことで、今もなお語り継がれています。今回は、その激動の人生と意外なプライベートに迫ります。投資家集団「誠備」を率い、株式市場を席巻した加藤暠とは一体どんな人物だったのでしょうか？ 彼の知られざる素顔、家族との逃亡劇、そして逮捕後の波乱に満ちた日々を、関係者の証言を交えながら紐解いていきます。
逮捕劇の裏側：家族との逃亡、そして大物弁護士との出会い
1981年2月16日、所得税法違反で逮捕された加藤暠。誠備銘柄は軒並み暴落し、東京証券取引所は投げ売りのパニック状態に陥りました。この「誠備ショック」は、ロッキード事件をも超える大事件として、市場関係者に大きな衝撃を与えました。
逮捕から10日後、加藤の妻・幸子の元に一通の手紙が届きます。差出人は、なんと元検事総長で、後にプロ野球コミッショナーとなる竹内寿平氏でした。手紙には、加藤への支援を約束する言葉が綴られていました。
加藤暠氏の妻・幸子氏への手紙
幸子氏自身も検察から任意の事情聴取を受けることになり、竹内氏の事務所を訪ねました。乳飲み子を抱えた幸子氏に、竹内氏は優しく声をかけ、蕎麦をご馳走したといいます。そして、「何かあれば私の名前を出して構わない」と、力強い言葉をかけたそうです。
この出会いは、加藤と竹内氏との長きにわたる交流の始まりとなりました。竹内氏は、加藤の弁護は直接担当できないものの、後輩弁護士を通じてサポートを続け、幸子氏にとっても頼れる相談相手となったのです。
政界との繋がり：陰のキーマン、そして逃亡劇の真相
竹内氏との橋渡し役を務めたのは、陽明学者の安岡正篤氏と、その弟子の林大幹氏（後に環境庁長官）でした。そして、彼らと加藤をつないだキーマンこそ、笹川良一氏との繋がりも持つ對馬邦雄氏でした。
對馬氏は、加藤逮捕後の後処理も一手に引き受けました。接見禁止が解かれると、林氏を伴って東京拘置所にいる加藤と面会しています。
一体なぜ、これほどの大物たちが加藤の支援に動いたのでしょうか？ 彼の持つ人脈、そして事件の背景には、まだまだ多くの謎が隠されています。
誠備事件とロッキード事件：その規模と影響
誠備事件は、その規模と影響力において、ロッキード事件にも匹敵すると言われています。市場への影響はもちろんのこと、政界をも巻き込んだこの事件は、当時の日本社会に大きな波紋を広げました。
加藤暠、その知られざる素顔
1000億円を動かす相場師とは、一体どんな人物だったのでしょうか？ 豪奢な生活を送っていたと思われがちですが、実際は質素な2DKの賃貸マンションに住んでいたといいます。そのギャップもまた、加藤暠という人物の魅力の一つと言えるでしょう。
今後の記事では、加藤暠の投資哲学、そして彼が目指した世界について、さらに深く掘り下げていきます。
まとめ：伝説は続く
加藤暠の逮捕劇は、多くの謎を残したまま、市場に大きな傷跡を残しました。しかし、彼の名は「伝説の相場師」として、今もなお語り継がれています。彼の投資哲学、そして激動の人生は、現代の私たちにも多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか。
この記事を読んで、加藤暠に興味を持った方は、ぜひご自身の目で彼の軌跡を辿ってみてください. 今後の記事更新もお楽しみに!
