新教皇レオ14世について知っておきたい10のこと


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プレボスト氏は69歳。シカゴ出身で、国際経験を備えた指導者として知られる。キャリアの大半を南米での宣教に費やし、直近ではバチカンで司教の選出に携わる司教省の長官を務めた。

同氏の選出は死去した前教皇フランシスコからの継続性を意味しており、引き続き教会改革や貧しい人々並びに社会の周縁へ追いやられた人々に向けた取り組みに注力するとみられる。

新たな米国人教皇について、その他に知っておくべきことを以下にまとめた。

1.「最も米国人らしからぬ」枢機卿

プレボスト氏はシカゴ生まれだが、その後生活、勤務したバチカンの内部では米国人枢機卿の中で「最も米国人らしくない」と認識されていた。

南米ペルーのトルヒーヨで10年働いた後、同国のチクラヨで2014年から23年まで司教を務めた。

スペイン語とイタリア語に堪能で、サンピエトロ広場での最初の演説では両方の言語を披露した。

2.前教皇が高く評価

CNNのバチカン担当特派員、クリストファー・ラム記者によると、死去した前教皇フランシスコは、「プレボスト氏を尊敬し、非常に高く評価していた」。同氏の中に優れたリーダーとしての資質を認識していたことは明白だと、同記者は述べた。

ラム記者は枢機卿時代に取材した新教皇について、「非常に思慮深く、落ち着いた人物」と説明。全体的に控え目な印象を受けたと振り返った。

3.聖アウグスチノ修道会の一員

教皇レオが属する聖アウグスチノ修道会は、世界各地に修道会員を抱える。教皇は同会の総長を10年以上にわたり務めた。

また教皇選出後の最初の演説では、自らを聖アウグスティヌスの息子と明言。聖アウグスティヌスが語ったとされる著名な言葉を引用し、教会の序列に関係なく全てのキリスト教徒と共に歩む考えを示した。

4.強い指導経験

前教皇フランシスコはプレボスト氏を司教省の長官に任命した。これは司教候補を評価し、新たな任命について推薦する役職だ。

プレボスト氏はまた、教皇庁ラテンアメリカ委員会の首長も務めた。

CNNのバチカン担当専門家、エリーズ・アレン氏は「非常に若いうちから、彼(プレボスト氏)は指導的な役職に任命されていた」と指摘。現在の評価として、冷静でバランス感覚があり、やるべきことを明確に把握しながらも過度な強制には走らない人物と認識されていると述べた。

5.宣教活動に注力

司教省長官就任直後のバチカン・ニュースとのインタビューでプレボスト氏は、依然として自らを宣教師と考えていると表明。全てのキリスト教徒と同様、自分の天職は宣教活動であり、至る所で福音を述べ伝えることだと語った。

あるインタビューでは、ペルーで得た人生経験が自分を最も形作ったと振り返っている。

前出のアレン氏によれば、プレボスト氏は聖職者としてのキャリアの半分以上をペルーでの宣教活動に費やしており、西側出身者でありながらも世界各地の教会の要望に対して細心の注意を払うことが想定されるという。

6.ペルー国籍も取得

教皇レオは米国とペルーの二重国籍を取得している。ペルー当局によると、同国の国籍は15年8月に取得した。

ペルーのボルアルテ大統領は、教皇レオの選出を「ペルーと世界にとって歴史的瞬間」と形容した。

7.教皇名は貧困層への献身を反映

最後にレオの教皇名を名乗った教皇レオ13世は貧困層に寄り添い、労働者のために立ち上がる教皇だった。

レオ13世の在位は1878~1903年。労働者の権利とカトリックの社会教説に非常に重きを置く教皇だった。この教皇名を選択することは、新教皇の姿勢を示す力強い表明となっている。

8.中道派で結束を志向

教会の方針については前教皇の意向に沿う形で、より包摂的かつグローバルな教会の強化を目指す。ただ組織を率いる際には自らの考えを明確に打ち出すとみられる。

教皇レオは移民や貧困といった社会問題に関しては、より進歩的な姿勢に傾く見通し。ただカトリックの教義にまつわる道徳上の問題については、より中道の路線を取ると予想される。

枢機卿団による投票で3分の2を獲得して新教皇に選出されるためには、穏健派や保守派を含む幅広い層に向けたアピールが必要だったと思われる。

9.米大学で数学を専攻

プレボスト氏は米ペンシルベニア州にあるビラノバ大学で数学の学士号を取得している。続けてシカゴの神学大学院から神学での卒業証書を授与された。

その後、ローマで教会法を学び、ペルー・トルヒーヨの神学校で同法を教えた。

10.テニスの愛好家

枢機卿就任直後の聖アウグスチノ修道会とのインタビューで、プレボスト氏は自らをアマチュアのテニス選手としてそれなりのレベルにあると思っていると述べた。「ペルーを離れてから練習する機会がほとんどなかったので、コートに戻るのを楽しみにしている」(同氏)

余暇には読書や散歩、旅行をするのが好きだとも話した。「行ったことのない様々な場所」を訪れるのだという。



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