[サンパウロ 9日 ロイター] – ブラジルのルラ大統領は9日、ロシアの首都モスクワでプーチン大統領と会談し、トランプ米大統領の貿易政策と広範な関税措置は多国間主義を損なうと批判した。 ルラ大統領は、第2次世界大戦での旧ソ連の対ナチス・ドイツ戦勝80周年記念の式典や行事に参加するため、ロシアを訪問している。 ルラ氏は会談で「世界の全ての国に対し一方的に関税を課すという米大統領の最近の決定は、自由貿易と多国間主義の強化という偉大な理念を損なう」と非難した。 その上で、政治、商業、文化、科学、技術的利益という点から、ブラジルとロシアの戦略的パートナーシップを強化させたいという考えを表明。両国の貿易を拡大させる余地があるとし、「この歴史的な瞬間に、われわれの商業関係を大きく発展させる機会がある」と言明した。小型原子力発電所の建設で、ロシアと協力することにも関心があると述べた。