咳や鼻炎だけじゃない!血管を襲う黄砂やPM2.5で心筋梗塞発症リスク増「注意すべき人」の特徴5つ――マスクや空気清浄機は?


 黄砂とは、モンゴルから中国北部にまたがるゴビ砂漠や、中国北西部のタクラマカン砂漠などから、風によって巻き上げられた砂や土ぼこりが、偏西風に乗って日本に飛来する現象のこと。健康被害が相次いで報告されているとのことで、人体への影響とその対策を専門家に聞いた。

【グラフでみる】リスクが多い人ほど「黄砂」飛来後の心筋梗塞に注意

■大気汚染物質PM2.5で健康被害

 黄砂が飛んでくると、洗濯物や自動車が汚れたり、農作物が被害を受けたり、視界が悪くなって航空機が欠航したりするおそれがある。とりわけ、近年、注目されているのが、黄砂とともに飛来する大気汚染物質PM2.5が引き起こすさまざまな健康被害だ。

 PM2.5とは、直径2.5マイクロメートル(1マイクロメートルは1ミリメートルの1000分の1)以下の大きさで、大気中に浮遊している小さな粒子のこと。黄砂の大きさは直径約4マイクロメートル。ちなみに、スギ花粉の直径は約30マイクロメートル、人の髪の毛の直径は約70マイクロメートルだ。

 発生源は主に物の焼却や、自動車、航空機、船舶の排ガス、工場の排煙など。火力発電所や工場などから排出される硫黄酸化物や窒素酸化物、溶剤や塗料から発生する揮発性有機化合物が大気中で化学反応を起こし、2次的に生じることもあるという。

 環境省によると、黄砂やPM2.5によって生じる症状は主に3つある。1つめは目のかゆみや結膜炎、鼻水やくしゃみ、皮膚のかゆみ、肌荒れなどの「アレルギー症状」、2つめは咳や喘息、肺炎などの「呼吸器疾患」、そして3つめは心筋梗塞や不整脈などの「循環器疾患」だ。



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