米カリフォルニア州パームスプリングスで17日、爆発が起き、AP通信によると1人が死亡した。米連邦捜査局(FBI)などは「意図的な暴力行為」とみて捜査している。現場は不妊治療のクリニックで、当局は車が爆発した可能性があるとみているという。
APによると、爆発を起こした人物が死亡したとの見方が出ており、FBI当局者もこの見方を直接は認めなかったものの「すでに容疑者の捜索はしていない」と語った。負傷者が4人いることも明らかにした。
APによると、クリニックの運営者は取材に対し、「職員は全て無事だ」と答えた。建物は被害を受けたものの、体外受精後に保存された胚(はい)は損害を受けていないという。
米国で体外受精は法的・政治的な論争の対象でもある。米南部アラバマ州の最高裁判所は昨年2月、受精卵を保存した「凍結胚」を「子ども」と認める判決を出した。胎児を守るという観点から人工妊娠中絶に反対する保守派には、使わない胚を廃棄することになる体外受精にも反対する人が多いとされる。
パームスプリングスはカリフォルニア州南部の砂漠地帯にある都市で、温泉のある高級リゾートとして知られる。(ニューヨーク=青山直篤)
朝日新聞社