4月13日に開幕した「大阪・関西万博」。直近の日曜日となった5月18日までに、一般来場者数は324万人を超えた。
博覧会協会は、10月13日までの会期中に2820万人の来場を想定している。この数字を達成するには、1日平均15万人の来場者が必須。だが、関係者・一般来場者をあわせて約14万人になった初日を含め、これまで15万人を超えた日はない。
そうしたなか、「会場内で虫が大量発生している」という目撃情報や動画がSNSに投稿され、話題になっている。
「おもな発生場所は、万博のシンボル『大屋根リング』や海水をせき止めてできた『ウォータープラザ』の周辺です。気温が上昇するにつれて、発生数は多くなっているようです。いまでは目も開けられないほど飛び交い、壁などに張りついているのもはっきりわかります。積もった虫の死骸も目立ってきています」(社会部記者)
来場者は飛び交う虫を避けるため、タオルや帽子などで払いながら歩いている。万博協会は20日の会見で、この虫を「ユスリカと認識している」と発表した。
5月20日放送の『ABCニュース』は「海と川の境目、河口や潮だまりなど淡水と海水が混ざる水辺に生息していて、日本国内でもよく見られる」「一般的な『蚊』のように刺される心配はなく、感染症の媒介など大きな実害はない」などとしている。
「協会も、虫の成長や羽化を阻害する薬剤を撒いたり、殺虫ライトを設置するなどの対策をとっていますが、20日の会見では、開幕前に虫対策をとっていなかったことを明かしています。
『専門の事業者にも話を聞いて、どんなことができるか検討している』との回答からわかるとおり、対策の場当たり感、後手後手感は否めません」(同)
Xにも《万博って海の近くなんやろ?そりゃ虫いるやろ》《自然があるところには虫もおるだろうなあという認識》といったポストもあったが、ほとんどは《万博ちょっと行きたかったけど虫すごいって聞いて行く気が失せた》《万博の虫の写真見たけどガチでキモすぎる》など否定的な意見だった。大量の虫が、さらなる客足減につながるのは間違いなさそうだ。
ABCニュースの取材に、協会関係者は「想定外にひどく、殺虫の対応に思っていたよりお金がかかる」と語ったという。本格的な夏に向けて、協会には万全の対策が求められる