沖縄県警は5日、天皇、皇后両陛下と長女の敬宮(としのみや)愛子さまの沖縄県ご訪問に伴う警備を担当していた警察官を殴ったとして、公務執行妨害の疑いで住所、氏名、職業、年齢いずれも不詳の男を逮捕した。男は20~30代とみられ、ご訪問に対し、抗議していたという。県警は捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。
【写真】5日、小桜の塔で供花された天皇、皇后両陛下と長女の敬宮愛子さま
天皇ご一家は5日午前、米軍に撃沈され約1500人が犠牲になった学童疎開船「対馬丸」の慰霊碑「小桜の塔」(那覇市)を初めて訪れ、供花された。塔に隣接する対馬丸記念館では事件当時の詳細な状況や遺品などをご覧になった。
捜査関係者によると、男はご訪問に反対する約20人の集団とともに路上で抗議活動をするため規制線を越えようとし、警視庁から応援で派遣された警察官と押し問答になったという。この際、男は「なんでいけないんだ」などと奇声を上げたとされる。男らの集団は道路の使用許可を得ずに、ご訪問への抗議活動を始め、対馬丸記念館方面に向かおうとしていたという。
逮捕容疑は5日午前9時4分ごろ、那覇市久米の路上で、30代の男性警察官の顔を1回殴る暴行を加え、職務の執行を妨げたとしている。