経済アナリストの森永康平氏が10日、ニッポン放送のラジオ番組「垣花正 あなたとハッピー」に生出演。今年1月に惜しまれつつも逝去した父で同じく経済アナリストの森永卓郎氏(享年67)について語った。歯に衣着せぬ辛口発言で度々世間を騒がせた父の「負の遺産」として、自身が直面しているクレーム対応の現状を明かした。
経済アナリストの森永康平氏がラジオ番組に出演し、父・森永卓郎氏の話題に触れる様子
父への苦情が息子に集中する実態
パーソナリティーの垣花正氏から「モリタクJr.としての康平さん、大変だったでしょうね」と同情された森永氏。父・卓郎氏がSNSを一切利用していなかったため、その出演番組などでの発言に対する様々な意見や苦情が全て息子である康平氏のもとへ寄せられることを告白。「それが本当に大変でした」と率直な胸の内を語った。
把握できない父の発言内容と突然の対応
さらに困った点として、康平氏自身が父の出演する全ての番組を聴いているわけではないため、「いつ、父が何を言ったのか」を正確に把握できていないことを挙げた。それゆえに、「ある時、急にコメントやダイレクトメッセージが大量に来ると、どこかの番組で何か父が問題発言でもしたのだろうか、と後から推測する」という状況で、寝耳に水で対応に追われることも少なくなかったという。
逝去後も続く「著書へのクレーム」
卓郎氏は、余命宣告を受けてからの限られた時間の中で10冊を超える著書を精力的に執筆し、最後まで経済アナリストとして発信を続けた。森永康平氏は、「父が亡くなった後も本が出版されているため、その本に書いてある内容に対するクレームが来るんです」と、父の死去後もなお苦情対応が続いている皮肉な現状を明かした。基本的には無視しているそうだが、あまりに続くと時にはイラ立ちから「文句は俺に言うな。俺は書いてない」「文句を言う相手はもう死んでいる」といったやり取りをしてしまうこともあったと語った。
この一連の話を聞いた垣花氏が「これはまさに『負の遺産』と言えるかもしれませんね」と指摘すると、森永康平氏は経済アナリストらしい視点から「相続税、引いてくれって感じですね」とユーモアを交えて返し、スタジオの笑いを誘った。父・卓郎氏の大きな影響力と、息子である康平氏が今も直面している現実が垣間見えるエピソードだ。
ソース: Yahoo!ニュース