選挙ドットコムは、JX通信社との共同で2025年6月13日告示・22日投開票が予定されている東京都議会議員選挙(都議選)の最新情勢調査を実施しました。本調査は2025年6月6日(金)から8日(日)にかけて、東京都内を対象にインターネットによる情勢調査として5077サンプルを回収・分析したものです。集計にあたっては、実際の人口統計に基づいて性別・年代別の補正を行っています。この結果は調査時点のものであり、今後の情勢変化の可能性も考慮する必要があります。今回の調査では、都内における広範な年代の投票意向を捉えるため、ネット調査に特化して実施。また、「まだ決めていない」と回答した層に対しては重ね聞きを行い、その結果を合算して分析しています。
都議選2025 投票先:自民、国民民主、立憲民主が上位も未定層が半数近くに
調査結果によると、現時点での都議選投票先の上位政党は、自民党、国民民主党、立憲民主党の順となりました。これに都民ファーストの会、れいわ新選組が続きます。特に、現在都議会に議席を持っていない国民民主党とれいわ新選組が上位にランクインした点は注目に値します。
最新都議選情勢調査による投票先政党支持率と未定層の割合を示す円グラフ
しかし、圧倒的に多かった回答は「まだ決めていない」で、全体の47.3%を占めました。この約半数を占める「未定層」、すなわち浮動票の今後の動向が、選挙情勢を大きく左右する鍵となるでしょう。現時点での全体的な支持傾向を把握した上で、次に世代別の分析を見ていきましょう。
年代別に見る都議選投票先:高齢層は既存政党、若年層は新興政党への支持が顕著
都議選投票先の年代別クロス集計では、興味深い傾向が見られました。
最新都議選情勢調査の年代別投票先クロス集計を示す棒グラフ
20代から30代の若年層では、国民民主党が12~14%の支持を得て最も支持されています。特に20代では、参政党が8.2%、れいわ新選組が7.1%の支持割合を示し、自民党(6.8%)や公明党(3.7%)を上回る結果となりました。一方、60代から70代以上の高齢層では、自民党が13~15%、立憲民主党が10~14%と、既存の主要政党への支持が厚い傾向が見られます。日本共産党も60代以上で支持割合が上昇する傾向が確認されました。この結果から、高齢層は比較的既存の政党を支持する傾向が強く、若年層は新たな政党への支持が多いという、世代間での支持の二極化が顕著にうかがえます。
調査結果のまとめと今後の展望
最新の都議選情勢調査からは、有権者の約半数が投票先を「未定」としており、これらの浮動票が選挙結果に決定的な影響を与える可能性が高いことが示されました。また、年代によって支持する政党に明確な傾向が見られることが明らかになり、若年層が新興政党に注目する一方、高齢層は既存政党への支持を維持するという世代間の二極化傾向が確認されました。この世代間の支持の分断と、依然として多い未定層への各政党のアプローチが、今後の選挙戦の重要な焦点となるでしょう。
調査出典
選挙ドットコム, JX通信社 共同調査
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